私は映画が大好きでそのまますくすくと成長し

ラッキーにも唯一の好きで唯一熱く語れる映画を仕事に出来て

しかも映画の仕事をする中でも

きっと一番、映画ファンと近い場所で仕事を出来ていると思うんです。


自分はこの映画の仕事でご飯を食べられているけれど

それは運もあると思っていて、基本、映画ファンは皆、仲間で友達。


そんな映画ファンが集まって、

自分たちが大好きな映画音楽を演奏する楽団


フィルムスコア・フィルハーモニック・オーケストラ。


戸田信子さんに誘われてMCで関われて5周年経ちました。



初の2回公演で、皆、凄まじくパワフルで

愛で音を奏でていて、毎回、胸がいっぱいになるんですが

その度に、初心忘れず、映画の為に喋ること、書くことを忘れずに

と、私は思うのです。


映画の面白い話が出来たらな、とか思うものの

ダラダラ喋っては演奏の邪魔になるとか

時間内にカッコよく曲紹介して

気持ちよく演奏を聴いてもらいたいのだけど

中々、満足のいくカタチにはならない。


これもまた学びなんですが、映画も喋りも奥深いと思いながら

団員のみんなの話を聞いているとまったく同じで

自分の演奏を更に磨かないと、と言うんです。


そう、

そんな姿勢も見習うし、演奏を終えた瞬間の皆の顔は

晴れやかで、ただただ好きな映画音楽を演奏出来た喜びを

身体で感じているようで美しい。


仕事で色んな方と会うけれど、自分の知識やテクニックに酔って

傲慢になっている方もいて、映画を好きを感じられない人もいるんです。


そうではない、真っ直ぐな「好き」って人の心にちゃんと届くんだよな

と、フィルフィルと一緒に居ると実感します。





夜の部なんて、

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』と『E.T.』の解説で

時間かけちゃったと喋りながら気付き

すぐに演奏へ振ってから、『美女と野獣』のフリを言い忘れた!


袖に戻って自分で気付き、何事もなく、曲ウケで紹介した、チョンボ。


それでも『美女と野獣』の演奏が素晴らしすぎて

うっとりしながらアラン・メンケン話しをしていたのも

演奏のなせる技です。


フィルフィルの選曲凄いですよね?


だって、ひとつの作品ではなく

色んな映画を一公演で演奏するから

様々な映画に興味を持ってもらえる作業を自然としているのだから。


私は、関われていることが幸せ。


好きが溢れた奏者と観客と映画愛を共有出来て福々になれるから。