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今年も仕事納めは

審査員を務める

日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞の

司会、露木茂さんのアシスタントでありました。

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ここ数年

日刊スポーツ映画大賞の審査員を
やらせて頂いて

今年の結果が、正直、一番嬉しくて

同じ審査員の朝日新聞映画記者である

石飛さんと受賞式の帰りに

二人でケーキで祝杯をあげたくらいっ。


映画の仕事に関わっていると気付かされる

後世に語り継ぐ為に表彰すべき映画の存在。


映画に全身全霊をかけた監督や

俳優の情熱を讃える為の映画賞。


日本は、アメリカやイギリス、韓国に比べ

社会派の作品を作ることに遅れていて

政治映画となれば、圧力に立ち向かう覚悟と

勇気が必要になる仕組みなのにも気付き

だけれど人ごとながら突破していって欲しいと

強く強く思うのです。


だから、そんなチャレンジングな映画を

全力で応援することぐらいが

私に出来る役目なのではないかと。


そういった意味で

「新聞記者」や「宮本から君へ」の受賞は

嬉しくて嬉しくて。


「青の帰り道」司会の時に

藤井道人監督が「新聞記者」の監督を

受けるか否か

悩んでいたのも懐かしい思い出で。


そして、33歳にして

ここまでスタイリッシュに

観客へ問いかける映画として見事に作り上げた

結果が今回の作品賞受賞です。

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演技をすることに全身全霊で取り組む俳優陣が

今回、ズラリと並んだステージには

司会のくせにウルっときてしまいました。


しっかりと応援演説していこう。


池松くんの7年間「宮本から君へ」との関わりと

だからこそドラマ、映画へと公開出来た力

その熱量たっぷりな演技には

主演男優賞という賞賛しかありません。


真利子哲也監督の新境地の作品になったのは

間違いなく、結果、監督賞をもらたしました。

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その他にも

エネルギーを全て注いで

攻めの演技アプローチをする

松岡茉優ちゃんの演技力は主演女優として

「蜜蜂と遠雷」という

映画をワンステージ上げました。


個人的には

ずーっと演技人として素晴らしいと思っていた

渋川清彦さんや市川実日子さんの

助演男優、助演女優賞も

自分ごとのように嬉しかったのです。


また「デイアンドナイト」で初めて彼女を見た時の

唯一無二の佇まいと場の空気を読む力に

魅せられた清原果耶ちゃんの

新人賞は

今後の彼女の役者人生を輝かすものに

なれば良いと思っていました。


会長の石原まき子さんが

石原裕次郎新人賞の

成田凌さんの「カツベン!」を観ていて

ニコニコと絶賛していたのも

舘ひろしさん出演の「アルキメデスの大戦」

石原裕次郎賞受賞を喜んでいたのも

嬉しかったのです。


まき子会長が口にしていた

「戦争は忘れてはいけない」


戦争映画を作り続けること

それは

戦争の恐ろしさ

私たちが政治に目を向ける必要性を

伝える大切なアプローチなのだと

今回の映画賞で実感したんです。

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映画って

撮影テクニックなどを評論するのは

もしかしたら簡単かもしれない。


でも、大事なことは

この映画が、何を伝えようとしているのか

読み取る力。


社会へ投げ掛ける、あなたの心に投げ掛ける

世界を見つめる、社会を見直す

問いが、映画に込められていることに

気付くことなんだと思っています。


製作陣が作品に込めた想いを

観客である私たちが

ちゃんと受け止め、考え、伝えていくこと。


来年も、そうやって映画から社会を

見つめていきたいと思います。