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「セッション」って言葉は


アカデミー賞作品賞など5部門にノミネートされ

助演男優賞を受賞した

クレイジー過ぎる鬼教官に刺激され

ストイックの限度を超えてしまう

ジャズドラマーを目指す青年の映画

「セッション」を思い出してしまう。

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けれど

セッションとは

皆とジャムすること。


皆で集まってなんかすること。


私は

人生って「セッション」だと思ってる。


人と人が出会って、仕事をしたり、家族になったり。


そんな意味で家族もセッション。


8/26に公開される

映画「幼な子われらに生まれ」


これは、家族になるセッションしながら生きることの大変さを綴った作品の中でも

群を抜く秀作でありました。

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今から21年前

重松清さんがこの本を生み出し

物語を愛した脚本家の荒井晴彦さんが「映画にしたいなぁ」と当時呟いたのがきっかけ。


人の心を静かに映像に刻んできた三島有紀子監督が演出することになり

浅野忠信、田中麗奈、寺島しのぶ、宮藤官九郎という

実力のある大人の俳優と

無色透明な子供の俳優たちが揃い

丁寧に丁寧にそれぞれの気持ちにしっかり寄り添って書かれた脚本を

まるでドキュメンタリーを観ているような

生々しさでスクリーンに映し出した。


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再婚同士の結婚。


妻には連れ娘が2人、自分には定期的に会う血の繋がった娘

そんな家族を作り上げた男。


いわゆるステップファミリー。


そこに新たな命が誕生したと知らされる。


上の娘は、反抗期のようになり

「本当のお父さんに会いたい!」

と突然言い出すしまつ。


仕事もうまく行かず、娘ともうまく行かず、正直、自分も新たな命の誕生を素直に喜べない。


"本当の家族"

ってなんなのよ〜⁉︎


血が繋がっていないと本当の家族ではないのか?


親の言い分、子供の言い分が交差し

妻の気持ち、夫の気持ちが交差し

子供の不安、大人の不安が交差する。


果たして

しっかり家族としてやって行けるのか?


でも

考えてみるとおかしなもので

血が繋がってたって、うまく行かないものはうまく行かない。


血が繋がってる、ってそんなに重要なことなのか?


親になる準備期間って、母と父では違うと聞いたことがある。


ついでに言うと

人によって、親になるという意識も違うと思う。


色んなことを考えながら自分の境遇に想いを馳せつつ

何故だか、色んな人の感情が手に取るように分かり、泣いていた。


そして、物語の登場人物のひとりになった気分で、気付くと2時間が過ぎていた。


今、この状況になった私が観るべき映画だった。


親になる、人と生きる、セッションするって、自分自身が楽しんでいないと

その人(子)も楽しめない。


私が不安なら、子供も不安。


相手の気持ちを捉えながら、寄り添って、ハーモニーを奏でていくセッションみたい。


そろそろ

家族のカタチに囚われない社会になったらいいな。