子供を持つともたげる不安。
それは彼女の未来。
そんな思考回路の中で
映画「メッセージ」で
映画.comの駒井尚文編集長と、試写会後に対談したもんだから
溢れんばかりの妄想が生まれ
この映画をどんどん深いものにしていったんだと思う。
ストーリーをあまり語りたくない映画だし
だから書くのに悩んだのだけれど
私ならではの視点で綴るなら
この映画は、単なるSF映画ではなかった。
"オンナって大変だ"
ってつくづく感じながら
冒頭からラストまで泣いた。
人の成長物語であって
人との関わりの物語であって
エイミー・アダムス演じる主人公がヒロインということも
言語学者ということも
全て、この映画のメッセージなんだと思った。
だから
映画の原作のタイトルのほうが、個人的にはしっくり来た。
「あなたの人生の物語」
子を産む機能と、育てるという母性を持つ生き物、女性。
そのせいで、幸か不幸か
結婚するか否か
子供を持つか、持たぬか
この選択に悩む時期が訪れる。
男性も、もちろん、結婚するか子供を持つか、を考える時期は来るのだろうけれど。
生命を誕生させ、育成する能力に長けていると言われる女性という生き物は
男性の脳に比べて、神経が言語を司る脳に伸びていると
大脳生理学で学んだことがある。
そう考えるとこの映画は更に面白くなる。
宇宙人と会話する方法を見出した唯一の人物こそ
このプロジェクトの中の唯一の女性である言語学者。
そんな彼女が体験する未知との遭遇。
人生の選択を考えさせられる映画
それが「メッセージ」でありました。
原題である「arrival」もしっかり意味を持っているので
多くのメッセージが詰まっている分
観る人の興味や現状によって
感じ方が違うという
不思議な魅力も持ち合わせているのも興味深い。
とにかく
観終わったら、感想を共有したくなる衝動に駆られるはずだから。