「マンチェスター・バイ・ザ・シー」
多くの映画賞で、特に主演男優賞&脚本賞を獲得!
各地で227部門ノミネート、今の時点で108部門受賞ですよ。
本年度アカデミー賞、ケイシー・アフレック主演男優賞受賞&脚本賞受賞。
愛を拒む孤独な男。
いったい何故?彼はそのまで独りで生きていたがるのか?
突然、亡くなった兄の息子との暮らしの中で
彼が背負う重過ぎる十字架が、少しづつ姿を現し始めるのだけど......。
こんなに身体の中に涙が貯まっていたのか、と自分でも驚いた。
余計なセリフを省き、画の力で、全てを伝え、感情にダイレクトに訴えてくるシーンの数々。
愛の重さに押しつぶされそうになりながら
なんとか生きている主人公。
素晴らし過ぎた。
ちなみにケネス・ロナーガン監督が脚本を書き、アカデミー賞脚本賞を受賞。
この監督、劇作家から仕事を始め
今までに監督&脚本で「ユー・キャン・カウント・オン・ミー」と
脚本ではマーティン・スコセッシ監督の「ギャング・オブ・ニューヨーク」で
アカデミー賞脚本賞ノミネートになっていた。
マーティン・スコセッシに気に入られていて
「ユーキャン・カウント・オン・ミー」では
スコセッシが製作総指揮を務め、監督デビューとな。
初の映画脚本作品が「アナライズ・ミー」なので
デニーロからスコセッシにつながったのかも?
「マンチェスター・バイ・ザ・シー」はオリジナル脚本。
そもそもマット・デイモンがケネス・ロナーガンの書く本が大好きで、脚本を依頼。
当初、本作の監督・主演を務める予定だったそうな。
が、しかし!
チャン・イーモウ監督の「グレート・ウォール」とスケジュールがかぶり
ケイシー・アフレックに主演
ロナーガンに監督を頼み、自分はプロデューサーに回ったわけで。
ちなみに2002年に、ロナーガンの舞台に
マット・デイモンと共演するくらい3人の親交は熱い。
女性が共感するであろう妻役のミシェル・ウィリアムズ。
彼女は
アカデミー賞受賞作「ブロークバック・マウンテン」
私のDVD棚にもある
「ラ・ラ・ランド」のライアン・ゴズリングと熱愛で結婚した夫婦の危機を演じた「ブルーバレンタイン」
この2作品ともにオスカーにノミネートされています。
マリリン・モンローを演じたりするなどの魅力的な女優。
この映画も良かったな、噂話がベースになっている。
ゴールデングローブ賞(ミュージカル・コメディ部門)の主演女優賞を獲得した。
「ブロークバック・マウンテン」で共演した
亡くなったヒース・レジャーとの間に子供もいたりするから
今回の役への感情移入は尋常ではないはず。
「マンチェスター・バイ・ザ・シー」でも
全米映画批評家協会賞
ニューヨーク映画批評家協会賞で
助演女優賞を受賞しているし。
観ていて胸が痛くなるくらい、彼女の気持ちを理解出来た。
そして、見方によって残酷な態度も、女として理解出来てしまう。
ミシェル本人はキティちゃんが大好きなキュートでフレンドリーな女優さんで
高感度抜群でありました。
役者もイイし、脚本は秀逸。
観終わりしばらく
放心状態的な感覚に見舞われ
感想がまとまらず、やっと書けた映画でありました。