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映画舞台挨拶の司会では

役者さんより目立たないようにという思いで

黒ばかり着ているわたくし。


その反動で

普段は明るい色合いなのでありますが

映画座談会や映画試写会のひとりでトークをする際は

映画に絡めたファッションをするのが好きで。



  ↑ の写真。


50年代のアメリカのヴィンテージワンピース。


レギュラーとなっている

三菱UFJニコス試写会で

今年のアカデミー賞主演男優賞にノミネートされた

「トランボ ハリウッドから最も嫌われた男」試写会にて。


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興奮しました。


まだ情報が少ない時の最初のほうで試写で見て。


「これ、作品賞に入るレベルの面白さ!」

と。


「ローマの休日」の脚本家が

当時の恐ろしい差別から

実は偽名で仕事をしていたという実話を映画化。


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彼の名は

ダルトン・トランボ。

第二次世界大戦終わり辺りから

敵国のソ連は共感主義というの理由で

マッカーシーという上院議員が

「アメリカにソ連のスパイがいる!」

とかいうマッカーシズムが生まれたわけです。

共産党と繋がっていそうとか、それっぽい言葉を発する

ジャーナリストとか呼び出され、もちろんハリウッドも対象に。


脚本家、監督とかを呼び出し、公開処刑をしてて

それを「赤狩り」と言っていたんですよ。
 

 

特に、証言を拒否して有罪判決を受けた

主要な10人を(
ハリウッド・テン)と言い
 

そのメンバーはほぼ脚本家。


トランボの名前も入っていた。

 

彼らは働くことを拒否され

でも才能あるトランボは、偽名で仕事をすることに。

 


すごい話です!


あんなチャーミングな歴史に名を残す

「ローマの休日」という映画を生み出したトランボ。


彼のハリウッドと戦いながら、ハリウッドで仕事をする術は

映画愛と仕事愛、仲間との共存

なにより妻が夫の才能を信じていたからこそ

乗り越えられた時期だったんです。


映画ファンならたまらない

懐かしい映画のタイトル、俳優、監督名が続々登場。


ちなみに


ブラックリストに載った俳優や監督の中には
 

「市民ケーン」のオーソン・ウェルズ監督
 

マリリン・モンローの夫でもあった

劇作家アーサー・ミラーも。

 
 

そうそう

ブラックリストを題材にした映画はいくつかある。

最近公開されたコーエン兄弟の「ヘイル,シーザー!」



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舞台はまさにその時代のハリウッド

ジョージ・クルーニー扮する人気俳優が撮影中に誘拐され

目覚めると、脚本家10人が共産主義について語ってる

というシーン。


これハリウッド10の人々がモデルのはず!

トランボっぽい人も出てきます(笑)

あとは


ロバート・デニーロ主演「真実のとき」


ウディ・アレン主演「ウディ・アレンのザ・フロント」


ジョージ・クルーニー監督作「グッドナイト&グッドラック」
 

 

ジム・キャリー主演「マジェスティック」

 

とか。


ハリウッドの黒歴史は

映画人にとって忘れてはいけない出来事。


勝手な偏見、差別によって迫害され

職を失った人々の

"どんなことがあっても、挫けずに立ち上がる信念"

"越えられない壁はない、方法は必ず見つかる"
 

なにより

諦めないことが結果的に勝利するんだよ


と、映画は教えてくれます。