映画の司会をしている特権。


それは

映画を生み出す色んな立場の人と知り合えること。


俳優、監督、プロデューサー、脚本家、編集などなど

どうやって映画を生み出したか、を色んな立場の人から聞けること。


だから

自分の分析だけで映画を語るとは違い、映画作りの工程を聞けるので

何故、そのキャスティングなのか

何故、その脚本なのか

何故、その編集になったのか

教えてもらえるという特権。


こんな面白い映画がどうやって作られたのか、知りたくて仕方がない。


話しが聞きたくて仕方がない。


色んな話を聞くことで、映画への知識をもらえるという有り難さよ。


だから

その映画への愛情が生まれ、つい甘い見方になるのは止むを得ない。


でも

それでいい。


だって、良し悪しの評論をするより

映画作りについて沢山学べるし

その映画を存分に楽しみたいから(^ー^)ノ



沢山の映画関係者と知り合った中で


この川村元気さんは、特に興味深く面白い人物。


人気ゲームを映画化してしまうという

「スキージャンプペア」

で若手プロデューサーと紹介されたのが最初。


以来、ずーっとずーっと

この方の仕事を司会という立場で見続けて来て

「電車男」「告白」「悪人」「バクマン。」

とプロモーション活動から司会で見続けて、ヒットの瞬間に立ち会い

川村元気というこの怪物プロデューサーの頭の中は

いったい全体どーなってるんだろう?

と思っておりました。


「世界から猫が消えたなら」


小説書いたら

話題になるし

映画にもなり

映画もヒット!

ッて!?


凄すぎる。


という訳で

長年のお付き合いもあり

出版トークイベントの司会をさせて頂いたわけですが。。。



実は

「世界から猫が消えたなら」


以外にも2冊を紹介。


彼が最近、出版した

「超企画会議」

なんか、映画好きの映画ヲタクなら声を出して笑える内容!


ハリウッドの敏腕監督やプロデューサーと映画を企画したら?

という川村元気さんの妄想をまとめたもの。


「宇宙兄弟」をスピルバーグで映画にしたら。


「モテキ」をウディ・アレンで映画にしたら。


「ゴジラ」をJJエイブラムスと映画にしたら。


とか、話している内容も、名前があがる多くの監督サイドと

来日時に司会で会っている私が読んで

「あぁ、こんな話し方だ!間違いない!」

と思う信ぴょう性でね(笑)


元気さんに聞いたら

「だって、リサーチ相当したからね。インタビューを読みまくり、調べて調べて書いたから(笑)」


忙しいのにその探究心たるや!


「理系に学ぶ。」

という理系の著名人にインタビューした対談書は、目からウロコ。


人気ゲームを生み出したプロデューサー、LINEを生み出した社長

ヒットCMを生み出した元電通マン、人工知能を研究する方、などなど。


理系コンプレックスである文系映画ヲタクだから

理系の考えることを知りたかったそうな。


「だって、ザッカーバーグ[ソーシャル・ネットワーク]だって、ホーキング博士[博士と彼女のセオリー]だって、ジョブズ[スティーブ・ジョブズ]だって、世界に影響を与え、映画になる人は皆、理系だよ!」


なるほどね!確かに。

なのですよ。


私も完璧な文系な映画と音楽大好き女学生だったので

この道に突っ走るしかなかったので、理系の方のロジックな考えを語られると

いまいちよく分からないコンプレックスでした。


弱者からの成功者の努力の裏にはロジックでの考えがある。


川村元気さんが、多くの理系成功者をインタビューした中で

この考えは響いたそうな。


この本、子育てにも役に立つ。


と思ってしまう私。


映画監督になりたいと大学時代は思っていたものの

脚本や編集は好きなのに

よく考えたら、演出に興味がなかったことに気付いた。


だから僕は、企画してキャスティングして脚本まで関わったら、現場に行かず、撮り終えてから編集に立ち合うプロデューサー。


面白い。


「映画をヒットさせる条件は?」


「そんなものは分からないけど、失敗から学ぶということ。失敗したことは2度としないこと。あと日本は宗教的なタイトルはヒットしない。そして、吉田修一さんの「悪人」を映画化した時に思ったけれど、タイトルにインパクトがある原作には興味を持つ」


川村元気さん談。


「E.T.」が人生のベストワンで

(一緒ね)


ティム・バートンが大好きな

(だから「世界から猫が消えたなら」が「ビッグフィッシュ」的な世界観)


名プロデューサー 川村元気さんの頭の中は

いつも大規模な妄想で溢れてるのだと確信した土曜の夕方でした(笑)