「モヒカン 故郷に帰る」


沖田修一監督のこの映画が

北イタリアで開催された

第18回「ウディネ・ファーイースト映画祭」


ブラック・ドラゴン賞とブロンズ・マルベリー賞の2部門を受賞し

凱旋舞台挨拶を行い

更にサプライズで5/9に33歳のお誕生日を迎える

主演の松田龍平くんにサプライズでバースデーケーキをプレゼントしたわけです。


前田敦子ちゃんと沖田修一監督はもちろん知ってて、本人にだけ秘密という、宣伝女子のアイデア。


照れくさいけど、素直に嬉しいと言っておりました。


このケーキ

アップで見るとこんなに細かく

しかも美味しゅうございました!


ウディネ映画祭は

とてもアジア映画を愛しているそうで


あの

サモ・ハン・キンポーの監督、主演作!


「ザ・ボディーガード」も!


ウディネで、監督と龍平くんは、サモハンと話したそうな。


いいな、いいな、かなり羨ましいドンピシャ世代ですf^_^;


沖田修一監督作品は

ウディネ映画祭にこれで4作出品されていて

「キツツキと雨」「横道世之介」「滝を見にいく」

そして「モヒカン 故郷に帰る」で初めて監督自身が映画祭を訪れての受賞でした。


監督曰く

前回のウディネでの「滝を見にいく」の上映の際も、盛り上がっていたらしく

イギリスへ行った時も「キツツキと雨」のファンの人が多く

海外はDVD&Blu-rayにもなってるからか「キツツキと雨」人気が高いそうです。


沖田修一監督の作品には

人柄が滲み出ているからこそ面白い。


ご本人が面白い人物だから

キャラクターのふとした仕草に、思わず微笑んでしまい、思わず吹き出してしまい。


どの映画も、ひとりひとり、出てくる誰もがチャーミングなのが特徴的。



ふとそう思い

海外での日本映画への評価を分析してみました。


もちろん

海外の映画祭では

日本の俳優の誰が人気かなんて知らずに見られるので

シンプルに内容なわけです。


ホラーなどのファンタスティック系の映画祭は別として

基本的に

好まれるのが

普遍的なテーマである家族のドラマ。


黒澤明監督の武士道は、カメラワークや表情の映し方、人間ドラマは

世界の映画史に残る芸術と称されていますが

「生きる」も家族のドラマ。


小津安二郎や溝口健二もそうであり

海外の人で北野武監督作で好きな作品と名の上がる「菊次郎の夏」だってそう。


カンヌでパルムドールをとった今村昌平監督の「楢山節考」も。


日本の原風景や日本ならではの畳の部屋、食卓がそこにあり

そこに生きる家族の姿を丁寧に綴る。


そんなオーソドックスながらも実は難しい題材に取り組んだ時に

多くの人に愛される作品が誕生するのだと思うのです。


是枝裕和監督もずっと家族をテーマに取り続け

「そして父になる」もカンヌ映画祭で審査員賞をとり、称賛された。


家族なのに、どうしても分かり合えない感情の交差。


家族だから、どうしてか許さなければと思う不思議な感情。


家族でも、言葉がないと理解できない。


家族というチームを良くするも悪くするも、本人たちのやっぱり努力が必要。


家族、を題材にしても

家族によって物語はガラリと変わる。


6/18公開の赤堀雅秋監督の「葛城事件」は、「モヒカン 故郷に帰る」の真逆な家族だけれど強烈に惹かれる作品。


だから

家族という題材は

世界的に普遍的なテーマで飽きない題材なのですよ。