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この時期ともなると

アカデミー賞ノミネート映画の試写へいく日々。


しかも

ノミネート作は誰もが観ないと!と人気なので

早くから試写室前に並んで席取り合戦です。


タランティーノの

「ヘイトフル・エイト」なんて上映一時間前から

並んで席確保の安心が。


2時間50分だってタランティーノなら見るわよ!


しかも美術は

三谷幸喜監督やら手掛ける世界を股にかける

我らが種田陽平さんよ!


大雪の山小屋での密室殺し合い頭脳戦の

山小屋の内装のお洒落さよ!


世界的作曲家エンニオ・モリコーネが作り上げた

悪党たちのテーマのインパクトたるや!


サミュエル・L・ジャクソンって

悪巧みが似合う名優だな、とつくづく。





今、公開中の映画で

アカデミー賞外国語映画賞大本命が

「サウルの息子」

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カンヌ国際映画祭でグランプリをとり

こないだのゴールデン・グローブ賞で

外国語映画賞を受賞したハンガリー映画。


アウシュビッツが舞台。


同胞のユダヤ人の死体処理を行うゾンダーコマンド

に選ばれ働くサウルが息子らしき少年をガス室で発見。


なんとか手厚く埋葬してあげたいと収容所内で

ラビを探し始め、その為に生きようとする物語。


ゾンダーコマンドになってもいつか殺される。


というより

ゾンダーコマンドの存在を初めて知った。


映画は残忍なシーンは、なんとなく後ろで行われて

あくまでもサウルにフォーカスされている。


サウルは無表情なのだけど

何故か彼の哀しみや狂気を越えると無になるのかな?

とさえ勝手に想像させる説得力があるのですよ。


恐ろしい事実。


知らない者への恐怖心が生んだユダヤ人虐殺。


人を部品と言うナチス。


人には感情という素晴らしい心がある。


今、見て良かったと心から思ったんですよ。


今は

ネットによる武器で自分が持ち合わせていない感情を

持つ人たちを打ちのめすことが

誰でも出来てしまうから。


自分がそうならないように。