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「素晴らしい原作に出会えたことも良かった」


謙虚にカンヌ映画祭のある視点において監督賞を

受賞した黒沢清監督が語りました。


フランスで9/30から80館で公開スタート。


公開されての映画評は、5つ星が多く

だいたいが4つ星以上!


そして昨日は、日本で

「岸辺の旅」初日。


テアトル新宿には

撮影時の衣装などが飾られ

平日のお昼でも多くの人が舞台挨拶付の上映を見に

来ていたのでした。


深津絵里さんと三谷監督の現場で一緒になった際、

また今度は夫婦で共演したいと思った浅野忠信さんの

願いを知らずして二人にオファーした黒沢清監督。


以前、監督が撮ったドラマ「贖罪」トークショーで

ご一緒した時こんなことを言っていた。


「僕はね、限られた時間の中で仕事をするのが好きで

だから、ドラマも一時間できっちりとか

映画も二時間以内とか、そんな作り方が好きです」


「岸辺の旅」は119分。


出演者の小松政夫さんが、「映像が美しい」と言うと

「もともと世界がガラッと変わるような映像が好きで

今回も美術さんが素晴らしい仕事をしてくれたから」

と話していました。


海外で、特にヨーロッパで、人気の高い黒沢清監督。

海外の監督から好きな日本人監督として黒沢清監督の

名前があがる時の作品名は「Cure」。


私の中の黒沢清作品は、ゴシックホラーのような

人間の心の中を旅するファンタジーであり

ギレルモ・デル・トロ監督の「パンズ・ラビリンス」

デル・トロ監督がプロデュースした

「永遠のこどもたち」

を観た時

黒沢清監督の世界を思い出した。


あ、だから、スペインに近いフランスの人たちに

ウケがいい?


そんな理由だけじゃない。


結局、

日本らしい映画。

にこだわらず、

独自の世界観で人を深く探求することを

貫いているから、またあの世界の中へ飛び込みたい

今度はどんな人たちの心の中を旅出来るんだろう。


そう多くの人に思われるんだと思うのです。