image0224.jpg

各映画批評家大賞を取りまくっている

「6才のボクが、大人になるまで。」


来月発表のアカデミー賞にももちろんノミネート。


この映画を見た時期

お腹に赤ちゃんが宿ったばかりで

「ああ、子供と生きるってこうなんだ」

とか

「お母さんの気持ち、なんだかすごくわかる」

と思ってウルウルきたりで。


12年の出来事を12年かけて撮った

リチャード・リンクレイター監督の感性に

「感情も人生も時間と共に繋がり、流れてる」

と感じてビリビリしていました。




7ヶ月に入った今


アカデミー賞最有力のひとつ

「アメリカンスナイパー」

を試写で見てきました。


イラク戦争で活躍した米狙撃手の実話を

クリント・イーストウッド監督が映画化。


戦争を体験した人が陥る

外傷後ストレス障害(PDS)は

心理カウンセリング学校で勉強したけれど

この映画はまさにそれが根底に描かれていて

ヒーロー映画でも戦争映画でもなく。


父親に強い男になれ、やられたらやりかえせ

ライフルで狩りをすることを教わり、褒められて

育った男が名狙撃手となり、ヒーロー扱いされ

家族を持ち、子供が生まれても

どうしても戦地へと自ら戻ってしまう姿を描きながら

私は、彼の妻の視点や発言が目の前の現実であり

そこを見られずにどうしても戦地で悪と思う敵から

仲間を守ることが使命だと思い込んでしまった主人公

の地獄を見たことで闇に囚われてしまった精神面に

深い興味を持ったのでした。


仕事を使命と思い込んでしまった男の考えを

植え付けたのはきっと父親。


その後、父親になった主人公も息子にライフルで

ハンティングを教えるのがその象徴。


2時間12分があっという間でした。


この映画はPDSだけじゃなく、教育についても

問題提示していると思ったんですよね。


そして

親になる準備段階からすでに映画の見方が

変わってきていることにも気付いた日でした。