伊藤さとりオフィシャルブログ「さとりのひとりゴト あの映画のウラ・オモテ」Powered by Ameba

『フック』以来、21年ぶりに来日したダスティン・ホフマン。


『クレイマー、クレイマー』『レインマン』で

2度のアカデミー賞を受賞した名優が初監督した4・19公開


『カルテット!人生のオペラハウス』ジャパンプレミア


この司会をして帰ってきました。


写真は、今回、ダスティン・ホフマン監督の来日を祝って

オペラを歌って下さった

すごく素敵なお二人、オペラ歌手、中丸三千繪さんと

いつも心強い通訳の鈴木小百合さん。


さらに今日は平均年齢77.4歳という100人の

「ムジカおさらぎ」という混声合唱団の皆さんも歌を披露し

ダスティン・ホフマン監督は感激していました。



どうして監督として映画を撮ったのか?


「俳優トム・コートネイが舞台を見ていて映画化したがっていて

あるカメラマンからこれを映画化しないか?と企画を聞き、

妻に相談したら あなたがこの映画を撮らなきゃ離婚する

と言われたんだ(笑)」


とステキなジョークを飛ばしていました。


でもニュースにもなっている今回の舞台挨拶で

監督がステージで涙を流した理由はある想いがあったから。


「本物のオペラ歌手やミュージシャンに出演してもらった理由は

 彼らは歳を取って、仕事のオファーが来なくなり、歌ったり

 演奏するチャンスを無くしていたんだ。

 この映画によって、彼らの新たな次のステージが開けたんだ」


ダスティン・ホフマン監督は、実力があるのに老いたことで

仕事がなくなるアメリカ社会に不満を抱えていました。


年齢ではなく、内面の力や才能なのに。


老いなんて、実際の年齢や見た目だけかもしれないのに

そんな風に人を外見だけで判断するのは確かに心が狭い。


腕前や感性は若い人より、若々しく輝いているかもしれないのに。



引退した音楽家たちが暮らすホームが舞台のこの映画。


若かりし頃、大物歌姫だった老女がホームにやってきたことから

当時一緒に歌った仲間たちが、近々、ホームで開催される

コンサートでまた一緒に歌おうと誘うのだけど。。。


という物語。



素晴らしい才能を持っている人に年齢は関係ないし

活き活きとしている人はいつまでも輝いているし

可愛くて、かっこ良くて、美しいって

この映画『カルテット!人生のオペラハウス』

から感じるんです。