長年、映画を映画館で支えて来た大好きな佐藤順子さん。


そんな佐藤さんが映画製作プロデューサーとして

初めて作ったのがヤン・ヨンヒ監督の『かぞくのくに』


日本で暮らす北朝鮮の家族のうち、兄だけが北朝鮮で暮らし

たった1週間だけ日本に来て家族と過ごすことになった

ヤン・ヨンヒ監督の実体験を安藤サクラさんが演じて映画に。


上映後の舞台挨拶では、突然、井浦新さんが

「形式ばった質問ではなく、見て頂いたお客さんの

 感想や質問を受け付けませんか?」と言い

急遽、お客さんの質疑応答タイムになったんです。


でもそれがすごく良かった。


上映後、涙を流すお客さん達の生の感想が溢れ出て来て

ヤン・ヨンヒ監督に質問が集中したのは、作品から放たれる

強い強い離ればなれになった兄への思いが伝わったからだし。


私が質問するよりも、今見たお客さんのまっさらな気持ちと

作った人、出た人の、撮影時に身体に詰まっていた思いが

混じり合った瞬間でした。


社会の話しというより、哀しいかな、引き離されてしまった

ある家族の姿を通して、自分と家族についても考えてしまった。


会いたくても会えないヤン・ヨンヒ監督の家族。


「私は政治にはむしろ興味が無い方で

 美味しいものを食べることと恋愛に興味があるけれど

 兄に会いたい気持ち、それだけで映画作りの原動力になっている」


 その言葉が全てで、一番、力強かった。


とはいえ、裏は皆、仲が良くて笑いがいっぱいで

現場見学と飲みの場以来、久しぶりに再会した

この映画の俳優&『息もできない』の監督の

ヤン・イクチュンさんと佐藤順子さんと記念写真を

強面な決めポーズで撮ったり……。

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「日本人のピースポーズ」とイクチュンさんが言うので

3人でふざけた写真まで撮ったりと

皆の気さくで熱い人柄がこの映画を生み出したんだと

やっぱり思ったのでした……。


この映画、応援して下さい。


そう、強く言いたい、映画なのです。

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