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『殺人の追憶』『グエムル』など

ミステリーやサスペンスの韓国No.1監督

ポン・ジュノ氏。


香川照之さん始め、「尊敬してる!」という映画人も多し!


ちなみにポン・ジュノ監督は『20世紀少年』などのミステリー漫画家・浦沢直樹氏の漫画が好き。


そのストーリー構成、カット割り、キャスティングのセンス、音の入れ方は

人の心をラストまで掴んで離さない手法で、

人間の心理を突き刺す作風と私は言っています。



ポン・ジュノ監督の秋の新作

『母なる証明』

これまた挑戦的。



主人公は子離れできないザ・オバサン的な中年女性。

その息子は美形俳優ウォンビンだけど、なんと知的障害児!



愛する息子が小さな町で起こった少女殺害事件の容疑者に?!


しかも警察はちゃんと捜査せずに事件は解決というんだから

お母さんは必死です!


人の家に潜入しちゃったり、刑事気分で聞き取りを始めたり、、、。


果たして犯人は誰?!



、、、は、見てのお楽しみ。



息子と母だから成立するお話。


娘と父だと東野圭吾原作の寺尾聡さん主演『さまよう刃』に。


そう、この関係性であり、しかも2人きりで暮らしてた

という設定は物語に揺るぎない説得力を生むんです。



赤ちゃんにとって最初に愛した異性は親。


親にとって子供は、命を大切に育てた異性。


親子の絆という言葉以上に深い「親子の愛」



それにしても、凄まじく真相心理をついた人間ドラマで

トホホなお母さんの行動に失笑しながら、愛ゆえの残酷さや

記憶の脚色、行動心理が事件の鍵を握っていること

そしてアナタだったらどうする?

という問題定義が残る。


唸らずにはいられない作品でした。

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