【読書】インサイト 実践トレーニング | Personal Digital Notebook
- 「思わず買ってしまう」心のスイッチを見つけるための インサイト実践トレーニング/桶谷 功
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- ここ数年流行りのキーワード「インサイト」
- 結構適当に使われるケースが多いです。
- これまでの「ニーズ」って言葉を言い換えているだけのケースがよく見られます。
- 4年ほど前に、今回と同じ著者が書いた「インサイト」を読んで、結構感銘を受けたのを覚えています。
- それ以降、マーケティングの分野では、いろんなところでこの言葉が登場してくるようになりました。
- この「実践トレーニング」は、「インサイト」の続編として、いかに「インサイト」を探り出し、それをプロポジションに発展させ、具体展開にしていくかを示してくれています。
■人が何か行動するとき、意識しているのはほんの10%程度で、90%は無意識で行動しているといわれています。
また、行動の理由は、大半が後付けであることが最近の研究でわかってきました。まず意思決定がなされ、自分の行動に一貫性を持たせたり、自分自身を納得させるために、あとからそれらしい理由が加えられるというわけです。
- ■人は思わすモノを買ったり、行動を起こしたりする心のホットボタンを、「インサイト」と呼びます。
- 【インサイト発見ツール】
1.ユーザお絵描きと吹き出し
〈目的〉
・人のイメージを明らかにする
・その行動をとる本当の動機や心理的バリアの把握
- EX:.焼酎が好きな人、ワインが好きな人
- 2.パーティはお好き
〈目的〉
・企業やカテゴリーのイメージ
・競合と比較したときの企業イメージの強みと弱み
・消費者からみた親近感や距離感
- EX:都市銀行Mと都市銀行T、都市銀行Sのパーティーの様子
- 3.ベンチの隣に座った人は、どんな人?
〈目的〉
・ブランドや商品カテゴリーのイメージ
・競合する上位ブランドとの違い
・ユーザとノンユーザでのイメージの違い
・ブランド連想の把握
- EX:シャンプーブランドLのユーザになりきったとき、ノンユーザになりきったときベンチの隣に座ったブランドLはどんな人?
- 4.「○○の惑星」に行ってみよう
〈目的〉
・行動・状況に関する態度
・社会的な受け取られ方
- EX:みんながゲームをしている惑星と誰もゲームをしない惑星
- 5.写真選び/写真集め
〈目的〉
・人のイメージ
・シチュエーションイメージ:どんな場所でどんな気持ちになるか
- 対象者に写真を持ってきてもらう場合と予め写真を準備しておいて、その中から選んでもらう場合
- EX:缶コーヒーを飲む人、飲むときのシチュエーション
- 【キーインサイトの仮説ツール】
1.シュミレーションゲーム
・普段からいろいろな人と話して「ナマ」の声を聞く
・ターゲットが集まっているところに行ってみる
・相手の立場になって考えてみる
・自分のことのようにインプットし、実感が持てるようにする
- 2.中心を探す。中心をつくる。タイトルをつける
・グルーピングの中で、中心に来る気持ちを探す。
・グルーピングしたポストイットを見わたして中心をつくる。
- 3.心の葛藤にチャンスあり
「○○したいけど、××だからできない」といった、満たされない心理的葛藤は、言いかえれば、潜在的な欲求やニーズである
- 4.ひとりワークショップ
一人何役かを演じながら、さまざまな視点でワークショップ
ポストイットに書き出す
- 5.日常の出来事から仮説力を鍛える
ヒット商品・話題のインサイトはなにか?成功例から探る
【プロポジション発想ツール】
1.ヒューマンインサイトからの発想
・すべての人、あるいは、ある世代の人が共通して持っている関心、気持ち、感情などのホットボタン
・夢、願望、ニーズ、恐れ、不安、セルフイメージ、シチュエーションなどの観点から探る
- 2.カテゴリーインサイトからの発想
・特定のカテゴリーに対して持っている感情や気持ち、潜在的ニーズなど。
・ユーザモチベーション、ノンユーザバリア、パーセプションギャップ、対競合、ブランドカテゴリーから探る
・キーとなる問題点、プロポジションの裏返しが解決策に
- 3.インサイトと製品やブランドを結びつける
<ポジショニング・ステイトメントでチェックする>
・○○(インサイト)と思っているターゲットにとって、商品/ブランド×は、△△(プロポジション)です。
・なぜなら、商品/ブランド×は、□□(特徴や強み)だからです。
- 4.インサイトとプロポジションを行き来する。セットで考える
いいインサイトとプロポジション、商品やブランドの特徴や強みがつながっていなければ、最終的にモノは売れません。
インサイトとプロポジションは、切っても切れない不可分の関係にあるので、「最強のセットを作り出す」ことを目標に、取り組みます。
- 5.プロポジションから実施プランへ
インサイトは、わかりやすく「ナマ」の気持ちが感じられるように書く。
プロポジションは、具体案を刺激するような、そこから具体案のアイディアや創造が広がったりするような、興味をひく書き方にする。
【インサイトとプロポジション検証ツール】
1.絞り込み/チョイス
・抽象的/概念的なインサイト→ありきたりなプロポジション→具体案に発展しない
・新しくユニークなインサイト→刺激的でブランド・商品と結びついたプロポジション→具体的展開
- 2.もう一度ターゲットにないきって見直す
- 3.検証調査は、消費者に見えるカタチで
プロポジションに対する反応、できれば、製品や広告、店頭など、具体的な実施案にして反応を取る。

