心の声に耳を澄ませてほしい。
ヤマ・ニヤマの話

ヨガの経典に記された「ヤマ」「ニヤマ」は、生きる上で守るべき指針を教えてくれるヨガの哲学です🍀

曇った心をクリアに、もっと前向きに、自分をもっと好きになるヒントや生活に役立つものがたっぷりつまっていると考えています。

ヨガの経典「ヨーガ・スートラ」には、八支則=ヨガを深めるための8つのステップ”が書かれています。その中に最初に出てくる2つ「ヤマ」「ニヤマ」には、日常生活の指針が説かれています。


「ヤマ」:してはいけないこと


アヒンサー(暴力をふるってはいけない)
サティヤ(嘘をついてはいけない)
アスティヤ(盗みをしてはいけない)
ブラフマチャリア(欲に溺れない)
アパリグラハ(貪欲にならない)



「ニヤマ」:すべきこと

シャウチャ(清潔を保つこと)
サントーシャ(今あるものに満足すること)
タパス(鍛錬すること)
スヴァディアーヤ(本をよむこと、勉強すること)
イーシュワラ・プラニダーナ(自然にあらがわない)



◯アヒンサー(暴力をふるってはいけない)
当たり前のことですが、どんなに腹がたっても暴力をふるってはいけないし、それは他人に対しても自分に対してもです。
そして物理的や精神的にもといわれています。

誰も傷つけないやさしい言葉を使ったり、他者に感謝する。休みたい時は休んだり、無理をしない。こうして自分も傷つけない。
日々タスクを詰め込みすぎていませんか?自分を労わっていますか?いきすぎるほど、体調を崩すほど仕事をすることは自分を傷つけることに繋がります。

◯サティヤ(嘘をついてはいけない)

疲れているのに疲れていないふりをする、
苦しいのに平気なふりをする
これも自分の感覚に嘘をついていることにな疲れているなら正直に休みましょう、
苦しいなら正直でいる。
自分を苦しくなることは避けましょう。
自分の気持ちにふたをして、したくないのになにかをいやいややってるのも嘘につながります。
子育てにあるある、ちょっと待って!と子供にいわれて聞かないのも嘘なのかも?

アスティヤ(盗みをしてはいけない)

他人の物や時間、権利、ものなどを盗んではいけません。約束の時間に遅刻する、他人の時間を盗んでいることになります。
これは信頼問題。

アスティヤは、ちゃんと守っていると、いつか欲しいものが目の前に現れるといわれています🍀逆に盗もうとしている人からは、欲しいものは遠ざかってしまうといわれています。

◯ブラフマチャリア(欲に溺れない)

人間にはたくさんの欲があります。
性欲、物欲、睡眠欲、食欲。
いきすぎるところまでしないという教えです。

これについて今度深く別記事でお伝えします。

◯アパリグラハ(貪欲にならない)

欲望は次から次へと湧き起こり、尽きることがありません。そして何かを必要以上に所有すると、執着心が芽生え、失うことへの恐れが生まれてしまいます。美味しいものをついつい食べ過ぎてしまっていませんか?
ショッピングで買いすぎてませんか?
もっともっとという感情、手に入っても幸せにはなれません。
アパリグラハを実践していると、「ない、ない」という渇望から自由になり心のバランスが上手くとれるようになります。バランスが崩れたら、なぜ自分が今辛いと感じているのか、
なぜ穏やかな気持ちを保っていられないのか
原因を突き止められるようになるのです。



ここまでがヤマの教えです。
ここからがニヤマを解説!



◯シャウチャ(清潔を保つこと)

身の回りを整えること、カラダを丁寧に扱うこと、清潔に保つという外側の清潔さと、心の中をクリアに保つという内側の清潔さのことです。思いと言葉と行いを一致させることで自分自身を整えていきます。

散らかった部屋にいるより、片付いている部屋の方が、居心地が良いように周りのものを整えます。また自分の内側も嫉妬や怒りなどのネガティブな感情にとらわれそうになったら、優しい心を思い出し内側にむけ優しさをもちます。
内面から綺麗になろうと心がけると、心に余裕が生まれます。

サントーシャ(今あるものに満足すること)

「あれが手に入ったら...」「あの人との関係がこうなったら...」と考え始めると人の欲望は尽きることがありません。自分の周り、外側にある物に幸せを求めても真の幸福は見つかりません。
「知足=足るを知る」。現状がすでに満たされていることを知り、感謝しましょうという教えです。今あるもの、環境、人間関係は何かの理由があって、必然的におきていること。例え苦しくても何かを学ぶためのステップアップの機会かもしれません。

「あれが足りない、これも欲しい」ではなく、「あれもある、これもある」と捉え直してみましょう。
「家族にありがとう、自分にありがとう」1日1回、誰かに感謝する習慣をつけるのも◎

タパス(鍛錬すること)

タパスは「苦行」と訳されることが多いですが厳しい修行をイメージしてしまいますが、この哲学ではアヒンサー(非暴力)に反しない訓練、人生の様々な問題を受け入れる強さを養いましょうという意味です。

目の前のことに好き嫌いで反応せず、目的を見据え規律をもって生活すること。
なすべきことに心のエネルギーを使うことを学び、それを継続することで、強い意志を育みます。長く続けるうちにそれが自分への信頼となっていきます。ヨガを続けることも、好きなことかもしれませんがこのタパスにも繋がったり。頑張ることは自己成長につながります


スヴァディアーヤ(本をよむこと、勉強すること)

元々は「心を調える働きを持つ書物=マントラや経典」を読みましょう、という意味でした。現代的に解釈すると、新たな気づきをくれる本を読み、得た知識を実践して、人として成長していく必要性を説いています。

イーシュワラ・プラニダーナ(自然にあらがわない)

イーシュワラは「宇宙を動かしているもの」
プラニダーナは「自分を明け渡すこと」です。最後のステップは「神様に祈りを捧げること」または「全てを受け入れること」を意味しています。
自然現象や大きな時代の流れ、世間や他者のこと、自分の力ではどうすることも出来ないことってたくさんあります。そんな自分では変えられないものを変えようとあらがうのは、辛く苦しいこと。そういう時は全てをありのままに受け入れましょうという教えです。





さて、10個ご紹介しました。
今すぐ全てを常に意識するのは難しくても、
必ず守らなきゃいけないわけではなく、こういう教えも実践をしその方向へと進むよう心構えをしておくことによって、ヨガの練習のひとつです☺️🪐
当たり前のことだけどつい、守れないなぁというときもありますが日常生活に役立つものなので是非頭にいれておくといいかもしれません。




でわまた次の記事で🌛🫶🏽