夜の匂い
夜の空気
同じ場所なのに
朝とは違うのは
なんでなんだろう
もう夜に出歩くことなんて
ないんだけど
時々暗くなって
外にいると
少しだけ非日常を感じる
家にいる時
いつだって私はお母さんでいる
いつだって私は妻でいる
一人の女性になることはない
何かに属したもの
それが私のいる場所だから
暗くなった空の下
夜の匂い
夜の空気
どこかへ消えてしまいたくなる
お母さんでも妻でもない
私になって
そうしたら
私は私じゃなくなるのかな…
夜の中に紛れる
不純な気持ち
結局
どにいたって
変わらない