みんなそれぞれ、楽しんでいる。
来てよかったと思う。
「ねぇ、望さん、飲みます?」
「酒?」
「違いますよ」
「えっ、何これ?」
「ミルクセーキ。私が作ったんです」
「あぁ、ありがとう…」
「望さんのと違って、おいしいですよ」
「…ハハッ」
そう、僕は一度、みんなにミルクセーキを作ったことが
あったのだが、何をミスったのか不味かった。
あれをどうすれば、不味くなるのかわからないけど、
それができてしまい、自分で飲む羽目になったのである。
あぁ、思い出したくもない。苦い思い出だ…。
「こりゃ、美味しい」
「当然です!不味く作るほうが難しいです」
「あぁ…そうだね、ハハハ」
夜が更けてきた。
月光の光を浴びた桜は幻想的で、魅入ってしまうほどだった。
僕は、一人それを眺めていた。
皆、いい感じに酒も入り、楽しそうである。
三代子も一人、ゴクゴクと飲んでいる…あいつ、飲めたのか?
「あ~!!三代子がお酒のんでるぅ!!」
えっ!?嫌な予感
「あ~あ、私し~らない。ねぇ、望さん。
貴方の彼女なんだから、なんとかしなさいよね」
「どういうこと?」
「そういうこと…じゃ、頑張って!」
「頑張ってください!」
「アハハハハ!アハハハハハハハハ!」
なにこれ?大分面倒なことになった。