先日書いた「diet=生き方を変えること」を証明するような出来事がありました。
私の通っているスポーツクラブは午後になると、
40代~70代の女性がやって来ては、せっせと運動しているのですが、
なかでも毎日顔を出して、熱心に体を動かしている女性がいます。
彼女は運動が好きだと見えて、ダンス系のレッスンでは一番前を陣取り、
なるほどそれだけあって、振り覚えも早いし間違えないし、
クラスとクラスの合間には、おしゃべりするよりも一人で腹筋したり、
ランニングマシーンに乗って走っているような方です。
彼女は背が高くてスマートで、ぜい肉もあまりついていないようですが、
ある日、トレーナーさんがやって来て、
「〇〇さん、3年前のハロウィーンの時みんなで撮った写真が出て来たんですけど、
あまりに変わられていてびっくりでした」と言いました。
聞けば、3年前のその頃、80kg以上あったそうですが、
そこから1年で21kgほど減ったのだそうです。
「どうやって」と聞くと、「ここで運動して」と返ってきましたが、
もちろん食事療法もして、夜だけご飯を食べなかったり、
甘い物は避けたりもしたそうです。
写真を見せてもらいましたが、
確かに彼女自身が言うように「親方みたいだった」の言葉通り、
縦も横も大きくて、顔つきも違うし、まるで別人でした。
けれど、別人のように見えるのには、もう一つわけがあって、
5人くらいで写っているその写真の端に彼女はいて、
体を人に半分隠すようにして、おずおずとVサインを出しているんです。
笑顔も作っていない彼女は、とても内気そうに見えるのです。
今では、誰よりも前面に出て、積極的に体を動かしているのに。
痩せたから積極性が出たのか、
積極的に行こうと決めたから、徐々に痩せられたのか、
またまたここでも鶏が先か、卵が先かの議論になってしまいますが、
いずれにしても、彼女はある時、決心したに違いないのです。
「変わろう」と。
それは相当な、心からの決心だったんですね。
私が以前通っていたバレエスクールの先生がおっしゃっていましたが、
人間の体を作っているのは、その人が持つ「ソフト」なんだと。
こういう食べ物が好き、こういう暮らし方が好き、
というその嗜好=ソフトにより、体の形や内部ができているんだと。
確かに歩き方によって足の形も変わりますし、
しかめ面で眉間にしわができたりもしますもんね。
ソフト、つまり考え方でもありますよね。
こういう生き方をしたい、と決めたら、体も変わってくるのかもしれません。
もう一人、忘れられない例をあげさせてください。
私が20歳でジャズダンスを始めた時、
少し後に、やはりちょっと太めの20代の女性が入会しました。
最初に来た時、彼女は大人しそうで、ダンスも初心者であまりうまくなく、
着る物もごく普通のものでした。
ところが、数か月通ううちに、みるみる変わり、
ダンスもうまくなるし、シェイプアップされてスタイルがよくなり、
ウエアから普段着からガラッと変わってあか抜けて、
顔つきが自信に満ちてきたんです。
それこそ別人でした。はた目にもすごいな、と思いました。
後にも先にもそんなに変わった人は見ていないので、
数十年たった今でも、思い出してしまうのです。
本当に、人を変えるのは「嗜好」と「思考」なんですね。
こんなふうに書いていると、ほんとにわくわくしてきます。
今更ですが、私もきれいを目指そうっと