3泊4日の薪窯焼成を終えてぐったり、寄る年波か、疲れ過ぎると目がかすんでしまうようになりました。


窯出しは今週の土曜日。


待つというのは楽しみでもありますが、よい結果とは限らないものです。


焼き物の世界にも「公募展」というのがあって、朝ドラ「スカーレット」でも、ハチさんが金賞をとったとか、きみちゃんが、落選したとか、うんたらかんたらありました。


陶芸のそんな世界が、朝ドラで取り上げたことに妙に感心しました。

そんな話が身につまされてつらいという陶芸家さんもいたようです。


大抵の人にとって、陶芸=食器。


公募展用の作品、五、六十センチの大鉢をご覧になった方から、「これは何を盛るの?」と聞かれることもしばしばあります。





これは作品で、魚もリンゴものっけないよというのを説明するのは結構大変で、まあ、仕方がないのでゴニョゴニョ言うのですが、わかったようなわからないような感じで終わることがほとんど。


私も16年前は、そんな罪のないかわいいおばちゃんでした。(あんたはかわいくはなかったよと言われそうだけど)


何せ、作家ものの白化粧のおしゃれなお皿を目の端に入れて、「あ、これ、5000円もするんだ〜 簡単につくれそう」と思ったのが陶芸を始めたきっかけ。


今にして思えば、「ごめんね、そのときの作家さん」ぐらいの感じです。


そんな「楽しい陶芸」から、いつのまにか「公募展」という評価の世界に足を突っ込んだわけです。


陶芸には、アマチュアからプロまで、数々の公募展があります。

続く景気停滞のためスポンサーがおりてしまい、ここ10年ほど、どんどん公募展の数が少なくなっています。つい最近も伝統ある「日本陶芸展」が幕をおろしました。


ちなみに夫も陶芸作品を制作しています。兼業農家ならぬ兼業陶芸家です。飯の種はSEです。


夫の亡くなった祖父は萩焼の陶芸家でした。よい時代でもありましたし、産地なので陶芸制作だけでご飯を食べていました。工房とお店があり、作品をつくる一方で、お店ではお土産の商品も売っていたそうです。もちろん外の仕事もいただき、大量生産もしていました。





夫や私は、陶芸をライスワークとしたら、毎日ダイコン飯です。大好きなバレエも行けなくなるし、ジムのお風呂にも入れなくなります。

でも、夫のおかげで、毎日、おいしいご飯をいただいています。(いただき過ぎだろというぐらい)


とある公募展でお目にかかった産地の作家さんは、昼間は食器をつくって生活しているけど、自分のモチベーションのために、仕事が終わってから自分の作品をつくっているとおっしゃっていました。


「公募展」というのは、広義のライスワークでもありますが、基本的にライフワークなのではないかと思います。


そんなこんなで、夫も私もいろんな公募展にチャレンジしています。


でー(前置き長過ぎる)


本題の「第13回現代茶陶展」です。


夫の「青彩線象嵌掛花」が入選いたしました。


今回は、全国34都道府県とカナダ246名・318点の応募の中から入賞9作品、入選60作品が選ばれたそうです。


202052日(土)~510日(日)にセラトピア土岐 美術ギャラリーにて展示されます。

観に行けたらよいなあ。




それにしてもほんとうによかったです😭

入選率がシビアなので、気になって夫より早くネットで入落を確認してしまいました。


妙に名前が探しづらい入選者名簿で、アイウエオ順とか都道府県別で並んでいることが多いのですが、「現代茶陶展」は申し込み順に並んでいました。


夫ごとながら、かなりドキドキしました〜


名前を見つけて、薪窯焼成の交代で寝ている夫をたたき起こして「入選だよ」と。


入選していたので「入選だよ」と教えたけど、落ちてたらどうしてたんだろう? 

さすがに「落ちてたよ」とは言えないよね。


まあ、とにもかくにもほんとにうれしいです。私も「公募展」にチャレンジしているからこそ、気持ちがよくわかります。


どちらかが何かに落ちると、家庭が一時暗くなります。どよ〜ん😱


幸い、ここのところ二人とも落ちてないので家庭は平和です。(違う意味で不平和のときもありますが)


この平和が末長く続くことを祈願しております。

















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