ミリオン座にて鑑賞。

アイルランドの田舎の村が舞台。大家族の家庭にも学校にも居場所がない、9歳の少女コットが主人公。ある夏休み、コットは親戚の家に預かってもらうことになった。静かで美しい、それでいてとても心に残る素敵な映画だった鬱屈を抱えたコットを優しく受け入れるアイリン。無口なコットに理解を示すショーン。3人の生活を見ていて、心がじんわりと温かくなる。木の間の道を一心に駆けるコットの姿は、とても美しかった。ラストシーンにもつながる名場面で、コットの顔が明らかに前半と違っている。夏の生活を通し、成長した表情になっていた。パンフレットには、『海辺の金魚』の小川紗良さんのエッセイが載っていて、これがまた素晴らしかった。映画をまた見たかのように感動が蘇った。