先日、一羽のニワトリとお別れした話を書きました。


その後の話。


鶏を絞めた夫は、きちんと羽もむしり、砂肝、レバー、ハツ、をとりだし、丸鶏の状態にして冷蔵庫に入れておいてくれてました。


日本で見る鶏肉って、鶏皮白いですよね?フランスもスーパーの鶏肉は白いけど、お肉屋さんで見る少し値段の高い(ブレスの鶏肉とか)丸鶏なんかは鶏皮がきれいな黄色をしています。


Poulet de Bresse (ブレスの鶏肉)
Google Imageからのこの写真、首もついていたけどそこはトリミングしました。うちのイベントの後だけに生々しいかと思いまして。フランスのマルシェでも首つきで売ってるものもありましたね。なんなら羽付きもありました。


うちの雄鶏は、このプレドブレスのような、きれいな黄色い皮をしてました。そしてお肉も赤みが強かった。


多分、草をたくさん食べているからじゃないかと、思うのです。うちの庭にはハタケニラというニラのような雑草がたくさん生えており、ニワトリたちはそれが大好きで、庭のハタケニラは食い尽くされました。他にも雑草として生えているフキや、野菜の皮や大根の葉っぱなどなど、草をたーーくさん食べています。ニワトリたちの生活区域は本当にすっからかんに緑が食い尽くされたので、たまにお庭全体を開放して別の場所の草も食べさせています。


養鶏場では、そんな草なんて食べさせないだろうし、穀物だけだと皮は白いのだろう、というのが考察です。


我が家の雄鶏は、ボルドーワインと野菜と煮込んでココオヴァンとなりました。初日は蒸したジャガイモと、二日目は夫と娘生パスタ作ってくれたので、生パスタと一緒に、3日目は骨を取り除きトマト缶と一緒に煮込んでブレンダーかけて、ミートソースパスタに。




本当に美味しいお肉でした。

えーー、無理ーーって思う人もいるかもしれないけど、卵から孵化し、毎日大事に育てたニワトリを、丁寧にしかも最高に美味しく調理して(またいつものごとく、夫の仕事ですけどねー。笑)家族3人で美味しく頂いたことはすごくしっくりと来たし、いただきます、と言う意味を噛み締めた食事となりました。娘も自然と受け止めてました。

5羽から4羽に減ったニワトリたちの生活にも、変化が。

我が家のチキンファームには、今までこのオスを中心とした、ヒエラルキーが存在していたんですよね。後から生まれた小さなメスに対して特に威嚇していたし、そのメスと一緒に生まれた小さなオスは、いつも心配そうにこのメスをかばうような行動をしていました。大きなメス二羽も、強いオスに迎合して小さなメスに高圧的に見えましたし。

でも、そんな強いオスがいなくなったことで、張り詰めた空気がなくなり、4羽の新しい柔らかな空気が流れ出したように思います。4羽が寄り添って日向ぼっこする姿もよく見られるようのなったし。これまでは2番手だった小さなオスが若干、威張るようにはなりましたが。


ちなみに、オスを殺めた日に、我が家のモンステラから新しい葉っぱがむっくりと首を起こしました。余計に愛おしい若い葉っぱ。


普段から、変に安い食材は買わなかったり、国産を選ぶようにはしていたけれど、それでも改めて、スーパーで売られている鶏肉って、安いなー。。。スーパーで見かけた丸鶏はKgあたり600円でした。600円/Kgの命かー。


ところでね、フランスにいるとき、卵の値段のバラエティがすごかったんですよね。10個1ユーロ代から6個3ユーロ代後半まで。日本でもオーガニックショップの卵などは高いけど、スーパーでこのバラエティを見ることはないですね。うちはだいたいマルシェで6個2.66ユーロのを買っていました(6個400円って日本の感覚だと高いですね。マルシェで買う理由は、卵のパックを持っていったらそれに入れてくれるので、毎回パックがゴミにならない)


バラエティの中身は、ケージ飼いから平飼、オーガニック、などなど段階がたくさんありました。日本では一応平飼卵と書かれているパックが増えてきましたね。でも平飼だからと言って、のびのび走り回ってるわけではなく、ケージに入っていないだけのようです。狭い空間にびっしりニワトリたちがいるような。

まして、ケージ飼のニワトリはB5サイズのスペースで一生を終えるののですよね。


急にえらそうに食材のモラルを語るつもりなんてなく、食肉産業についてつっこんで調べようとしているわけでもなく、肉食をやめてベジタリアンになるつもりもなく、ただ、ニワトリとの生活を機会に、世の中のニワトリについて少し思いを馳せてみただけです。ついでに出来るだけ、自分に負担の無い範囲で我が家の食べ物のサプライチェーンは、出来るだけ短くなるように工夫してみたいって考えてます。


ストイックなことは似合わない私なので、あくまで出来る範囲でね。