これまた、ボヤボヤしているとまた終わってしまいそうなので。
せっせと美術館通い。
六本木の、未だに 「防衛庁」 と言ってしまう(古すぎるっ!!) 東京ミッドタウン、サントリー美術館へ。
「フランス宮廷の磁器 セーヴル、創造の300年」
“マリー・アントワネットから草間彌生へ”
ルイ王朝時代から続く磁器製作所、セーヴルの磁器がずらり。
「ルイ15世の庇護を受けて成長した」とのことですから、登場するお名前が15世はもちろん、ポンパドゥール夫人、デュ・バリー夫人、ルイ16世、マリー・アントワネット、…
『ベルばら』でお馴染みのお歴々が
もう、クラクラしちゃいます
ロシアの女帝エカテリーナ2世の名前も。
そういえばエルミタージュにも、たくさんのセーヴル・コレクションがありますもんね。
ひびが入っていたり、欠けたりしているのもありますが、高貴な方々が触れたかもしれない食器と思うとそれだけで有難いです。
セーブルの特徴的な深いブルーや、一時期しか作られなかった幸福感あふれるローズ色、本当に美しい
そして、憧れだった硬質磁器が作れるようになる19世紀頃からは「むむっ…」と判断に困るような装飾過多。。。
見れば見るほど装飾てんこ盛りです。
個人的には一番魅かれないフロアでしたが、この装飾をじっくり読み解くと面白そうです。
写真OKのフロアにて。
ダンサー・シリーズ。
ダンスの和洋対決。…と言うわけでもないのでしょうが、こんな「お菊さん」も。
沼田一雅 作。
日本人彫刻家の沼田氏は、なんとセーヴルが協力芸術家として受け入れた、初めての外国人だったのだそうですよ!
写真右、なんか見覚えのある縦長卵型…と思いませんか?
この形、旧朝香宮邸(庭園美術館)を手掛けたアール・デコの装飾家アンリ・ラパンのもの。
旧宮邸にある、大きな白い香水塔に似ています。
こちらもアンリ・ラパン。
アンリ・ラパンは、このセーヴルでの十数年に及ぶ仕事の後、旧朝香宮邸に取り組むことになります。
と、突然こんなコが!!
…もうっ 草間彌生さんの作品です。
マリー・アントワネットから草間彌生まで駆け足の300年でしたが、ざっくり捉えるにはちょうどいい展示数でした。
陶器が主流だったヨーロッパにおいて、磁器への憧れは本当に強かったのですね。
それをなんとか作り出そうとする努力と、高級品として実用よりも芸術性を高め続けた「創造の300年」なのでした。
ところで、磁器の本場中国では…と思ってちょっと調べてみましたが。。。
中国の陶磁器の歴史となると、BC時代からして長~~~~~く、嫌になるほど長~~~~~~く、陶器・磁器の分け方も日本とは違うので、ちゃんと勉強しないと理解できない…
遅くとも6~7世紀には白磁、青磁など作られていたようですが。
恐るべし中国!!
「セーヴル、創造の300年」展はサントリー美術館にて、1月28日まで。
ご興味ある方、お急ぎくださいませ!