忙しいかと思えば、妙に時間を持て余す年末年始。。。
私にしては珍しく、混雑が予想される美術館に出かけました。
どちらも1月8日まで。例によって終了間際です。
まず、「世界を変える美しい本~インド・タラブックスの挑戦」。
決してアクセスの良い立地ではないのに、次々人が集まってくる板橋区立美術館。
手作りの美しい絵本で有名なインドの出版社『タラブックス』の、「本作りの全容を伝える初の展覧会」だそうです。
インド風発想が面白い!
まず見ているだけで楽しいです。
原画はもちろん、、シルクスクリーンでの印刷など本を作る過程や、出版社のさまざまな取り組みも紹介されています。
でも一番の見ものは、やはり本。
完成された本の美しさは溜息モノ
「不滅の箱舟」。ノアの箱舟ですね。
「ピノキオ」ですよ!
実際に本を手に取ってみることができるコーナーがあり、どこからどうページが開くのかデザインも凝っていますし、独特の色合い、紙の質感などは、一度触れると虜になります
大切にしたくなる特別な本です。
インド関連本やカードなどを売っている売店も大賑わい。
こんな美しい本の展覧会なら、当然図録も欲しくなります。
製本過程の写真もたくさんあり、負けじと凝ったつくりだったのですが…
なんだか買う気になりませんでした。
図録よりも、一冊でも本物の本が欲しい
それまで見ていた本がすばらしすぎる(笑)
さて、もう一件の「パリ♡グラフィック~ロートレックとアートになった版画・ポスター展」、三菱一号館美術館にて。
こちらも撮影OKなところもあったのですが、実はこの日、スマホを家に忘れまして。。。
な~んにも撮れなかったのですよ
でもまぁ、わかりやすいテーマですから、想像つくかと思います。
たくさんの芸術家たちの才能がひしめき合った「世紀末のパリ♡」感満載の展覧会です。
音楽も聴こえてきそう
ロートレックのリトグラフは、見たことがあると言うより、すでに絵葉書を持っていたりファイルを持っていたり、どこぞの店の壁に飾ってあったり… 本当に有名なんだと再確認。
「パリ♡グラフィック」の舞台、19世紀末のパリではリトグラフが新しい芸術になり、
現在では南インドのシルクスクリーンで作られる手作り本が世界を変える、と。
手法は違っても、どちらも版画。
ただこの19世紀末~現在の間には、版画の利点である大量印刷どころか、家庭でカラーコピーまで可能になった、印刷技術の大~きな進歩があるのですよ。
よく考えたら、すごい
と、ざっくり印刷の歴史にまで思いを馳せた、2つの展覧会でした。
版画といえば…ついでながら。
年賀状の季節のせいか「プリントゴッコは良かったな」という話を2,3人から聞きました。
そう、よかったですよね。プリントゴッコ。
作る楽しさがありました。
復活しないかな。。。