ずっと見たいと思っていた
監督ジャック・ドゥミ、音楽ミシェル・ルグランの映画「ローラ」が上映されていると知り
急遽見に行ってまいりました。
本を片手にふらりと映画へ…って
私にとってはかなり至福の時間です
しかも大好きな60年代の
大好きなドゥミ×ルグランの組み合わせ!!
なんとなく知識として知ってはいたのですが
「ローラ」には、後の「シェルブールの雨傘」や「ロシュフォールの恋人たち」につながる
キーワードやらモチーフがちらほら。
もう一度全作品見返したくなりました。
ヒロイン役は「男と女」でおなじみのアヌーク・エーメ。
美しいというか、色気のあるかわいさ
そしてやはり、くっきり太~いアイライン。
彼女を見る度に真似したくなります
白黒なので、「シェルブール~」や「ロシュフォール~」のような
色彩の華やかさはないのですが
主人公が立ち寄るカフェや、ヒロインの踊るキャバレー、パッサージュ(屋根付き商店街?)など
いい雰囲気を醸し出しています。
音楽では、今やジャズ・スタンダード・ナンバーとしても知られる
「Watch What Happens」が度々流れます。
この曲は「シェルブール~」の中でも使われているのですが
もとはこの「ローラ」のテーマ曲。
「シェルブール~」で脚本も手掛けるドゥミ監督が
フランス語の歌詞を自らつけて
――セリフがすべて歌のミュージカルなので脚本=歌詞になります
もう一度使ったのです。
しかも!
「シェルブール~」で主にこの歌を歌うのは
ローラン・カサールという名の金持ちの男、
これが実は「ローラ」の主人公!
演じているのも同じ俳優、マルク・ミシェル。
「シェルブール~」の一場面で
〝昔、ある女性を愛して…″と
彼がこのメロディーを歌いつつ回想するシーンがあるのですが
それはまさに「ローラ」の話、「ローラ」のパッサージュの風景です。
ということは…
シェルブールで美しいドヌーヴを口説き落とす金持ちの男は
「ローラ」でアヌーク・エーメに失恋した主人公ローランのその後なのですね。
なので、単なる音楽の使いまわしではなく
「ローラ」とのつながりを匂わせていると言えそうです。
ちなみにこの「ローラ」のテーマ曲は
後に英語の歌詞もつけられて「Watch What Happens」として
知られるようになります。
渋谷シアター・イメージフォーラムにて
『ドゥミとヴァルダ、幸福についての5つの物語』と題して
5作品を特別上映中。
他にも見たい作品があります
もうひとっ走り、本を片手に行けるかな??