5年前の3月11日。

今日と同じ金曜日でした。


着物を着て、日本舞踊の稽古に出かけようとしたら揺れました。

大きな地震だと思ったものの、事の重大さが全く分かっていなかった私は、再び「行ってきま~す」と出かけようとし、「絶対電車動いてないから!」と、主人に止められたのでした。


それから5年。

今日も同じように日舞の稽古に出かけて参りました。


稽古の後、先生と何気ない会話から「集客」についての話になりました。


ジャズ・ライブでも、有名ミュージシャンはともかく、大抵の巷のライブでは、出演者が集めたお客様しか来ません。

日舞でも、同じく知人・友人・家族に弟子・・・。出演者の知っている範囲内でしかお客様が集まりません。

きっと、生でジャズを聴きたい人も、日本の踊りをちゃんと観てみたい人も、もっとたくさんいるはずなのです。

高いお金、長い時間はかけられないけど、ほんのちょっと聴いてみたい、観てみたい、という人も。

なんとかそういう方と、ジャズや日舞はもちろん、他にも巷にあふれるたくさんの『芸』を繋ぐ方法はないだろうか・・・と。


もともとブログを始めたきっかけも、そんな巷でがんばっている『芸術家』たちを少しでも知ってもらえないかと思ったからでした。

その割に関係ないことばかり綴ってきたような。

反省して初心にかえります・・・。


5年前は今日を境に、音楽どころじゃない日々が始まりました。


震災の日にマーラーの演奏会に集まる人々を描いた小説「あの日、マーラーが」

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さらにさかのぼって9・11当日にロンドンで音楽祭にでかけた亀山郁夫氏の「偏愛記」

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どこかで、こんなことをしていていいのかと思いつつ、コンサートに出かける。

演奏する方も同じ思いで、他の場合ではありえない特別な演奏になる。


音楽の、芸術の力ってなんだろうと思いつつ。