先日、久しぶりに能を観に行ってきました。
国立能楽堂の定例公演。
狂言・柿山伏 と 能・誓願寺。
能を観る時、私が狙うのは中正面席。
斜めの角度から能舞台を観るお席です。
柱が邪魔になって、見切れることがありますが、お安いのと、ちょっと気楽に全体を観られるので気に入っています。
が、今回はチケットを取るのが遅かったので、初めてのGB席。
能舞台を横からみる脇正面席の、さらに後ろにある国立能楽堂ならではのお席です。
少し高さがあり、他の客席とは仕切ってあります。
こじんまりした小部屋のようで、舞台が遠いのと、橋掛かりが見切れるのが難点ですが、ちゃんと字幕画面もあり、初めはこの席いいかもと思いました。
が。。。
なにせ居心地良く、舞台からも他の客席からも離されて、外野から眺めているようなお気楽さがあり。。。
むむむ。。。これは、能には危険
しかも、このところ睡眠不足でお疲れ気味。
案の定・・・眠くなりました。
前の方も、隣の方も途中こっくりこっくり
まあ、どの席でも寝てしまう方は多いですが(笑)
久しぶりに、眠気との戦いでした
こんな時私は、能の前半と後半の間の「中入り」の間に寝ます
中入りには「間狂言」といって、登場人物や状況の説明をする場面があるのですが、大抵舞台上に動きはないので、耳だけ働かせつつ、思いっきり寝ます
で、後半戦。
「誓願寺」は和泉式部にまつわるお話で、後シテ(後半)は「和泉式部の霊が歌舞の菩薩」として舞うのだそうで、そのキリ(最後)の部分、美しかった音も美しく聴こえました。
踊る(舞う)ことで人間を超越した何かを表現しよう、というのは各国共通なんですね。
バレエにも、妖精やウィリなど霊的な存在が出てきますし。
能には必ずと言っていいほど誰かの霊が登場しますが、時間も自由自在にワープして、ホントに異次元!
まだまだ語るほどは知らない世界ですが、この能の価値観や世界観は、すごいと思います。
こんな舞台芸術を作り出した日本人って・・・面白い(笑)!!