マリインスキーバレエの「愛の伝説」の興奮冷めやらぬまま・・・
その帰りの電車で読了いたしました。
チェルノブイリの祈り――未来の物語 (岩波現代文庫)/スベトラーナ・アレクシエービッチ
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ノーベル文学賞の発表から10日ほど経った頃、
ベラルーシの作家さんだっていうし、ロシア語で書かれた本っていうし読んでみようかな、と
最寄駅の大型書店2店で探したけれど、どこも在庫なし。
ノーベルのノの字も見当たらない。
村上春樹だったら、特設コーナーできるだろうに・・・
と、外国文学の扱いの悪さをこぼしつつ、図書館で予約検索すると、
こちらは、彼女のどの作品も40人程の順番待ち
「そうだよね、需要はあるよねぇ」と、
とりあえず、忘れた頃に来るだろう順番のラストにポチッと予約。
そして11月初め、本屋でようやく発見しました。
上記の「チェルノブイリの祈り」
即買いましたが、その時はレコーディング前で読む暇もなく、頭の余裕もなく。
積んでおいたのを、数日前やっと読み始めました
出だしから衝撃的で・・・
一人一人の言葉が突き刺さります。
ご存知の方もいると思いますが、この作品は
チェルノブイリの事故に何らかの形で関わった人
関わらざるを得なかった人々へのインタビューを記録したもの。
ヒロシマ、ナガサキの名前も数度出てきます。
その後、日本は栄えたではないか、と。
でもその日本、自らその後にフクシマも加えてしまったなんて
取り返しのつかない愚かさが改めて悔しいです。。
被爆国であり原子力事故を起こしている国として
日本人は読むべき本だと思います。
私自身、自分が享受している電力と原子力発電とその危険性についてなんて
福島での事故があるまで考えた事もなかった。
そして今もまだ、どう考えるべきか迷っています。
ソ連時代のチェルノブイリと、情報社会の(はずの)日本のフクシマ。
違うようで、人の心理や反応の仕方は結局同じ。
そんなことをあれこれ考えながらあっという間に読み終えました。
が。
その他の作品はまだまだ順番は回ってこない。。。
そして、なんと。
「チェルノブイリ~」以外は日本での出版権が切れていたんだそうで。
そりゃ、本屋にもないわけだ。
今後改めてどこかと契約して出版されることと思いますが、
図書館の順番とどっちが早いでしょう
東洋書店は「事業の継続を断念」しちゃうし。
ロシア文学、私がロシア語スラスラ読めるようになるまで、がんばっておくれ!
そういえば、バレエ「愛の伝説」もソ連時代の作品。
女王の怒りをかって、水路作りの罰をうけた宮廷画家は、
愛するシリンのもとに戻ることを許されても、個人の愛情より人民のための水路掘る仕事を選び、
シリンもそれを受け入れて去る・・・という結末でした。。。
ではまたね!До свидания