子どもは、何者にもなれる可能性を秘めています。
「大きくなったら仮面ライダーになりたい」
「僕はウルトラマン」
そんな話は令和時代にはなく、、、
「プロゲーマーになりたい」
「YouTuberが良いなぁ」
なんて言っていたっけ。
私が感じるのは、子どもにいくら「こうしなさい!」と怒ったところで何も成長しないということ。親が見ている前では行ったとしても、不在の時はやっぱりしません。かえって、そういう習慣をつけてしまうと、「親にごまかす子」になってしまうんですよね。
それで我が家はどうしたかというと、ズバリ!
「○○しなさい!」なんて言い方はしないようにしました。結局のところ、効率が悪いと気づいたからです。受験というゴールを考えた時、タイパの問題は大きなポイントです。
でも、何も言わなければ子どもは何もしないのでは?
と思われるでしょう。私もその点は正直、不安でした。
でも、「言う」よりも、「見せる」ことにしたんです。
昔は「子どもは親の背中を見て育つ」と言われましたが、私には見せられる「背中」もないので、、、
結局、他の優れたものを「見せる」ことにしました。それは優れている(=何か刺激を受けるもの、こと)であれば何でも良いと思います。要するに、良質の刺激を与えられる「体験」が必要であると感じました。
塾や学校であれば、「ああいう人になりたい」という憧れの人がいれば良いでしょう。スポーツでも同じですよね。うちの場合はどうも学校や塾では十分な刺激を得られなかったようなので、その機会をつくることにしました。
で、何をやったかというと、中学生時代に「大学生」と交流させることにしたんです。それも自分が将来は行ってみたい有名大学の学生さん達。
運が良いことに、私の知り合いが大学の先生をやっていたので無理にお願いしてゼミの合宿に子ども3人を連れて行きました。行き先はタイです。
夏休みの2週間ほどの滞在中、タイでは現地の企業などを調査する大学生たちと全く同じ行動をさせてもらい、タイの大学生と日本の大学生が英語でディベートする場にも同席しました。それは、それは刺激的だったと思います。
親としては何も言わなかったんですが、帰国後に子どもたちが何を言ったかというと、「英語が話せないと交流できないんだな」「もっと英語を上達させて自分も議論に参加できるようになりたい」「海外の大学に行きたい」なんて言うようになりました。
米スタンフォード大に進学した花巻東高校の佐々木麟太郎選手は、父親に「日本地図を見るな。世界地図を見ろ」と言われていたそうです。たしかに日本地図だけ見ていては、これからの時代はダメなんだろうと思います。
もちろん、タイに行けたからといって成績が良くなるわけではありません。でも、3人の子どもたちはそれまで英語塾に通うことに意味を見出せていませんでしたが、少なくとも「行く意味」は感じたようです。
それぞれに「やる気スイッチ」がどこにあるのかは異なるでしょう。それを見つけて、押してあげるのも親の役目だと思っています。