我が家の二男は、高機能自閉症。
この春から農業高校に通っている。
4才までしゃべらなかった。
このまま一生しゃべらないかもと言われた
こともあった。
そんなことないやろと思いながら不安だった。
いつかしゃべると主人は言っていた。
何を根拠にと思いながら、どうすればしゃべってくれるのか模索する毎日を送っていた。
「楽しいことを家族でたくさんしてあげてください」と医師は言った。
主人の両親が、「それならみんなで旅行しよう」と北海道に連れて行ってくれた。
バスの車窓から見る景色は、牛だらけ。
さばとは、「うー」「うー」言っていた。
「うしさんだよ」「うーし」と教えた。
これまでも喃語は、出たり消えたりを
繰り返していた。
帰宅後、「うー」「うー」
その喃語消えないで…願いつつ、話しかけた。
喃語は消えず、言葉が出てきた。
家族で楽しいことをすれば話すかもと言った
医師の言葉は本当だった。
あの時、家族旅行に連れて行ってくれた
主人の両親には心から感謝している。