宿酔い男の些末な戯れ言。
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人の柔らかさの痛い事。


ああ、こうも人の柔らかさに気付かされる事に疎くなり始めておりまして。その、直に来る優しさというものが案外、心に突き刺さるので怖くなって心にも無い戯言をとうとうと述べております。そんな実に、狭小で矮小な性格に心底嫌気がさしております。

私は、本当に貴方と同じ月を見ているのでしょうか?その徐々にかけて行く欠片が、物凄く儚く、実に淋しくて傍に残る悔恨が常に私の隣を譲る事はありません。


iPhoneからの投稿

通り越して哀しみ。


先程から、かなり酔弱しておるのは間違えないのだけれども、それでもやはり、悔しくってふと金網のある所を一握の拳でもって思い切り殴りつけてやった。だけれども、これといった相手方からの反応が妙に薄いので少し苛ついて二度、続けざまに拳を金網に振りかざした。しかし、残る余韻というべき痛感というのがやはり思ったより脆弱だつたものだから、もう一度振りかぶって、今度は渾身の力を込めて殴りつけてやった。すると、その衝撃に耐えきれずに手の甲のやや上の部がズリ剥けてはがれた。 そのズル剥けた表皮を目の当たりにした瞬間に、やっとあぁ、今、オレは生きているんだな、という証左の様なモノを手に入れた感がして、少しばかり安堵を覚えた。ただ、その手の甲のやや上の部分から流れ落つる血を見て、やっと「生」というモノを感ずる事が出来たオレが、なんと薄く、くだる事のない、今、現在の「生」を享受しているのかと考えると、その殴りつけた瞬間でしか、今を生きていると感じる事が出来ない、自分自身が凄まじく、矮小で些末な人間だという事の裏を得た感じがして、その今、感ずる痛み以上に情けなく、哀しくなった。

探して、探して、それでも見つからなくって。それでも見つからぬ苦しみは心の奥底の方に、抱えて、疼いて、傾いて。

そこはかとなく底をじりじりと。

その、何と言うか特に意味も無く、ゆらり、だらりと今歩んで来た道のアスファルトの硬く圧し殺された砂利の一粒をこれでもかという程に踏み潰してみる。まぁ、特に声をあげるでもなく黙っているのだけれども、それは一つの諦念から発せられる其れとはまた少し違う小意気の様なモノが感ぜられて、何だか少し嬉しくなった。何を以って何を為すのかはよくわからんが、ただ一片のピースが放つ矜持が、幾全体に漲っておった。

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