小さい頃から色鬼が苦手だった。

色鬼とは、鬼が色を指定し

その色に触っていたら

鬼がタッチできない。

鬼が色を指定した瞬間走り出す友達を

基準として、追いかけるように

色鬼をやった記憶がある。



小学校低学年で

折り紙を折る授業があった。

今でも覚えている。

同じ班の女の子が

「ピンクとってー。」と私に指示したとき

「どーぞ。」と渡した色が灰色だった。

「灰色じゃーん。違うよー。」

と、言われ

幼いながら

自分はやっぱり色がわからない。と再認識させられた瞬間だった。

再認識。というのは、自覚があったからだ。

幼稚園の時も

自分はクレヨンではなく

クーピーと言うクレヨンもどきを使っていた。

クレヨンでは巻いてある紙がなくなっては

色がわからなくなってしまうからだ。

このクーピーは

使った色を元の場所に戻せば

色の名前が書いてある。

植物は緑。

空は青。

太陽は赤。

色とは、文字でしか認識できないのだ。

そして、小学生低学年の折り紙事件で初めて眼科に行き、色覚検査を受けることが決まった。



(続く。)