手術のために大学病院へ転院する日の前日、この日はそうちゃんがずっとお世話になってきた病院で過ごす転院前最後の日でもあり、主人のお誕生日でもありました。
この頃はどうしてもそうちゃんの話ばかりになってしまっていたので、その日だけは、そうちゃんと一緒に主人を喜ばせてあげたいなと、いつも思いつきではありましたが、簡単な装飾やプレゼントを用意し、それに気づいた保育士さんたちも協力してくださり、主人が来るのをみんなで待っていました。
みんなのワクワクが伝わったのか、しばらくは笑顔で絶好調のそうちゃんでしたが
この日は思ったより主人の仕事が長引いてしまい、結局主人が病院に着いた頃にはそうちゃんは力尽きて爆睡でした。笑
それでもそうちゃんにお祝いしてもらえたことがとても嬉しかったようで、主人はそうちゃんが握りしめていたささやかすぎるプレゼントを握りしめ、いつまでも喜んでいてくれました。
私は、こんな家族の時間がいつまでも続いてほしいなと心から願いました。
そして翌日には、とうとうそうちゃんの転院の日がやって来ました。
この日はとても夏らしく青空が気持ちの良い快晴で、そうちゃんの移動のためには病院の救急車が用意されていました。
私は主治医の女性の先生とそうちゃんの救急車に乗り、主人は私たちを見送ったあとに自家用車で追いかけるかたちとなっていました。
大好きな先生や看護師さんたちから、とても素敵なメッセージの詰まった色紙をいただいて見送られた時には、少しの間でもやはり寂しくなってしまい、本当に家族のような温かい場所にいさせてもらっていたことに感謝で胸がいっぱいになりました。
沢山の愛に後押しされて出発したそうちゃんでしたが、救急車の揺れがよほど心地良かったのか、感動している私たちをよそに数分で爆睡し、いつも通りのマイペースさで笑わせてくれました。
救急車での移動はとても早く、あっという間に転院先の大学病院へと到着し、その後は主治医からの引き継ぎなどがあった為、私はそうちゃんがお世話になるNICUの外でしばらく待つことになりました。
そうちゃんにとって初めての場所で初めて会う人たち。
やはりこれだけ環境が変わると、いくらそうちゃんでも少しは緊張してたり様子が変わったりとかするのかな…。
私自身も初めての場所に少し緊張しながら、中でのそうちゃんの様子がとても気になっていました。
主人と合流して間もなく、呼ばれて入ったNICUはとてもキレイで新しく、照明は青白い感じで、そうちゃんが今まで過ごしてきたオレンジっぽい照明の温かい雰囲気とは違って、そこはとても近代的な感じの雰囲気の場所でした。
空間もワンフロアというよりは、半個室のようなかたちでカーテンでサイドが区切られていて、一人当たりのスペースが広くとられているように感じました。
案内されたそうちゃんの場所も、同じように広いスペースが確保されていましたが、いつもワンフロアに赤ちゃんが溢れかえっている環境に慣れてしまっていたせいか、広めの場所にポツリといたそうちゃんがなんだか遠くからは寂しそうに見えてしまいました。
ところが、近づいてそうちゃんを覗いてみると、想像とは違い、パッチリと目を開けて口をモグモグと動かしたり手足を動かしたりとてもご機嫌そうで、何より呼吸がとても落ち着いていて、ここ最近の中でもさらに調子が良さそうに見えました。
挨拶に来てくださった担当の先生からも、
「引き継ぎで多呼吸になりやすいって聞いてたんですけど、全然そんな感じじゃないですよね?いつもと違います?」
と、とても不思議がられ、多呼吸が当たり前のようになっていたそうちゃんが、あまりに普通の呼吸をしていることが、私たちも不思議でなりませんでした。
機械との相性なのかな?
もしかしてこの近代的な雰囲気が好きなのかな?
気持ちの問題でこんなに変わるものかな?
一時的なものなのかな?
考えれば考えるほど謎は深まるばかりでしたが、呼吸だけでなく腹壁ヘルニアも相変わらず小さく目立たなくなっていて、ミルクの消化も絶好調で、不思議ではありましたが、私たちはひとまずとても安心していました。
手術の説明をしに来てくださった転院先の先生方も、「手術に向けて準備万端にしてきてくれたんだね?笑」と嬉しそうにそうちゃんに声をかけてくれていました。
金曜日から入院し、土日を挟んで、月曜日の手術というプランだったそうちゃんは、それから手術までの3日間も良い状態をキープし、問題なく過ごすことができました。
そして、手術の前日には、すでに生えていた下の2本の歯に加えて、今度は上の歯がニョキっと顔を出し始め、この直前のサプライズには家族みんなが驚き、とても喜びに包まれたまま手術の日を迎えることができました
写真は転院後にとても調子の良かった時のそうちゃんです。
笑ったり驚いたりと色々な表情を見せて楽しませてくれました。



