看護主任Nさんから、そうちゃんが人工呼吸器を外した状態で、サチュレーションを下げずに数分間抱っこできたと聞いてから、私はその瞬間が見たくてウズウズしていましたが、先生方はとても忙しそうだったのであまり期待はしないようにしていました。
そして私はいつも通りそうちゃんをおもちゃであやしながら遊んでいると、Nさんがやって来て「そうちゃん何時にお風呂入れる?」と聞かれました。
初めてのことでした。
お風呂に入る時間は、看護師さんの都合やその日の状況によって様々で、いつも看護師さんの指示待ちだったのです。
とっさに「何時でも大丈夫です。」と答えてしまった私に、Nさんは当たり前のように「お母さんが決めるんだよ~」と言いました。
この日はそうちゃんが15時からリハビリの日。
自分で決められるのなら、そうちゃんにとって一番良い時間がいいなと思い、リハビリの前の時間を希望すると、あっさりとその時間に決まりました。
そうちゃんはとにかくお風呂とリハビリが大好きで、どんなに調子が悪そうに見えてもお風呂になると大御所のように目を閉じて気持ち良さそうに湯船に浸かり、リハビリをすればいつのまにか寝てしまっているほどにリラックスしていました。
なので、このふたつが連続でできたら、そうちゃんにとってこれほど幸せなことはないんじゃないかと思ったのです。
そしてお風呂の時間。
そうちゃんのお風呂は、呼吸器の管理もあったので、最低でも看護師さん2人と私の3人体制でおこなっていました。
そして私はいつもまず顔を拭いてから、次に頭、最後に身体の順番に洗っていました。
特に頭を洗うのが大好きなそうちゃんは、いつも湯船に入るとすぐに目を閉じて準備万端の状態で待ち構えていました。
そして、頭が終わって身体を洗い始めるとゆっくりと確認するように目を開けて私の顔をじーっと見てきました。
まるで「頭もう終わっちゃったの?」と言われているようで可愛くて、私はいつもその瞬間を見るのがとても好きでした。
初めの頃はこんなことはなかったのに、気づいたら洗う順番が分かっているような行動をするようになり、顔と頭を洗うときには私が慣れなくてよく顔に水をかけてしまっていたので、気づくと毎回目を閉じて待ってくれるようになっていました。
子どもってすごいなって、大人が思っているよりもきっとすごく色んなことを感じてるんだろうなと感じる毎日でした。
そして案の定、そうちゃんは風呂上がりすぐのリハビリでは一度も起きないほどの爆睡で、気持ち良さそうに口を開けて皆を笑わせてくれました。
リハビリの先生も、お風呂上がりだったので身体が柔らかくなってて気持ちよかったのかもと教えてくださいました。
「やっぱりお母さんが一番良く分かってるね。」
「もっとお母さんの意思で色々決められるようにしていかないとね。」
Nさんは私を信じて色々なことを提案してくださり、決めさせてくれました。
人工呼吸器を付けているそうちゃんのお世話はとても繊細で、それまで私が自分の判断でひとりでできるお世話と言えば爪切りくらいでした。
オムツ替えひとつとっても「オムツ替えていいですか?」と確認をしてから、顔を拭いてあげたいときには「温かいタオルいただけますか?」とお願いをしてタオルを受け取り、今回のようにお風呂の時間を自分で考えて決めるなんてことももちろんありません。
でも、それが当たり前だと思っていました。
そうちゃんは人工呼吸器を付けているし、看護師さんのペースもあるし、備品を持ち込むこともできないので、ここでは指示に従ってしか動けないものなんだと、これまでの流れから自然とそういうものなのだと思い込んでいました。
でも、Nさんと出会ってからその考えはどんどん覆されていきました。
このNさんとのやりとりがあってから、お風呂の時間を自分で考えて決められるようになり、オムツ替えも事後報告にできるようになり、さらにはこれまで看護師さんしか出せなかった備品の場所をすべて教えていただけることになったのです。
備品が自由に使えるようになってからは、顔を拭いてあげたいときに拭いてあげられて、耳掃除したいときにしてあげられて、そうちゃんと私のペースで自由にお世話できることが増えたことで、母親らしいことがちゃんとしてあげられるようになった気がして、私はその喜びを噛み締めていました。
写真は目を閉じてどこかの大御所のように湯船に浸かるそうちゃん。
水がかからないようにとNさんの提案でシャワーキャップを購入しました
自分で決められるのなら、そうちゃんにとって一番良い時間がいいなと思い、リハビリの前の時間を希望すると、あっさりとその時間に決まりました。
そうちゃんはとにかくお風呂とリハビリが大好きで、どんなに調子が悪そうに見えてもお風呂になると大御所のように目を閉じて気持ち良さそうに湯船に浸かり、リハビリをすればいつのまにか寝てしまっているほどにリラックスしていました。
なので、このふたつが連続でできたら、そうちゃんにとってこれほど幸せなことはないんじゃないかと思ったのです。
そしてお風呂の時間。
そうちゃんのお風呂は、呼吸器の管理もあったので、最低でも看護師さん2人と私の3人体制でおこなっていました。
そして私はいつもまず顔を拭いてから、次に頭、最後に身体の順番に洗っていました。
特に頭を洗うのが大好きなそうちゃんは、いつも湯船に入るとすぐに目を閉じて準備万端の状態で待ち構えていました。
そして、頭が終わって身体を洗い始めるとゆっくりと確認するように目を開けて私の顔をじーっと見てきました。
まるで「頭もう終わっちゃったの?」と言われているようで可愛くて、私はいつもその瞬間を見るのがとても好きでした。
初めの頃はこんなことはなかったのに、気づいたら洗う順番が分かっているような行動をするようになり、顔と頭を洗うときには私が慣れなくてよく顔に水をかけてしまっていたので、気づくと毎回目を閉じて待ってくれるようになっていました。
子どもってすごいなって、大人が思っているよりもきっとすごく色んなことを感じてるんだろうなと感じる毎日でした。
そして案の定、そうちゃんは風呂上がりすぐのリハビリでは一度も起きないほどの爆睡で、気持ち良さそうに口を開けて皆を笑わせてくれました。
リハビリの先生も、お風呂上がりだったので身体が柔らかくなってて気持ちよかったのかもと教えてくださいました。
「やっぱりお母さんが一番良く分かってるね。」
「もっとお母さんの意思で色々決められるようにしていかないとね。」
Nさんは私を信じて色々なことを提案してくださり、決めさせてくれました。
人工呼吸器を付けているそうちゃんのお世話はとても繊細で、それまで私が自分の判断でひとりでできるお世話と言えば爪切りくらいでした。
オムツ替えひとつとっても「オムツ替えていいですか?」と確認をしてから、顔を拭いてあげたいときには「温かいタオルいただけますか?」とお願いをしてタオルを受け取り、今回のようにお風呂の時間を自分で考えて決めるなんてことももちろんありません。
でも、それが当たり前だと思っていました。
そうちゃんは人工呼吸器を付けているし、看護師さんのペースもあるし、備品を持ち込むこともできないので、ここでは指示に従ってしか動けないものなんだと、これまでの流れから自然とそういうものなのだと思い込んでいました。
でも、Nさんと出会ってからその考えはどんどん覆されていきました。
このNさんとのやりとりがあってから、お風呂の時間を自分で考えて決められるようになり、オムツ替えも事後報告にできるようになり、さらにはこれまで看護師さんしか出せなかった備品の場所をすべて教えていただけることになったのです。
備品が自由に使えるようになってからは、顔を拭いてあげたいときに拭いてあげられて、耳掃除したいときにしてあげられて、そうちゃんと私のペースで自由にお世話できることが増えたことで、母親らしいことがちゃんとしてあげられるようになった気がして、私はその喜びを噛み締めていました。
写真は目を閉じてどこかの大御所のように湯船に浸かるそうちゃん。
水がかからないようにとNさんの提案でシャワーキャップを購入しました