人工呼吸器が付いている間は転院できないとを告げられ、セカンドオピニオンをするのにもなかなかハードルが高いことを知りましたが、でもいつか人工呼吸器が離脱できた際には、必ず納得のいくまで病院や先生を探し、そうちゃんを元気な身体にしてあげるんだという新たな目標ができたことで、気持ちは少し前向きになれていました。

そして、センター長の言葉にはこれまで何度も葛藤させられてきましたが、プラスに考えれば、ズバズバと何でも言ってくれる方だったので、もうこちらも遠慮せずに何でも言っていこうと、何か吹っ切れたような気持ちにもなっていました。


そしてそんなとき、ふとある考えが浮かびました。


私は毎日毎日何時間もの間ずっとそうちゃんを近くで見ているので、沢山の変化に気づくことができるし、成長も感じることができて、だからこそ、そうちゃんならいつか必ず沢山のことを乗り越えてくれると信じることができていました。

でも、センター長がそうちゃんを見ることができるのは、忙しい合間のほんの少しの時間やカンファレンスの時や採血の時など、とても限られた時間だけで、もちろんいつも起きている訳でもありません。

そりゃあ気づけることも少ないか…。

そう思った途端、それをちゃんと分かってもらうように伝えるのが私のやるべきことじゃないかとふと思ったのです。

これまでも、どうにかそうちゃんのことを知ってほしくて、諦めてほしくなくて、会えたときにはこんなことができるようになったとか、些細なことでも話そうとしてきましたが、いつも忙しいセンター長にはそもそもほとんど会うことはできず、会えても必要最低限の会話しかできなかったので、思うように伝えることはできていませんでした。

でも、忙しいセンター長にちゃんと知ってもらうには、そんな方法じゃなくて、もっと分かりやすく、何かに書いて渡すなどすれば、時間の空いたときにゆっくり見てもらえるのではないかとふと思ったのです。


主治医には諦めてほしくない、そうちゃんのことをもっともっと分かってほしい。

そうしたら、そうちゃんの変化や成長をもっと一緒に気づけたり喜んだりできるようになって、この子をなんとか救ってあげたいと思ってもらえるんじゃないかと、安易な考えではありましたが、そんな希望を持つことができました。

今は転院もできないし、主治医との関係をどう築いていくのかは自分次第でもあったので、とにかくセンター長の心に訴えかけられるようなことを考えて伝え続けていこうと心に決めました。


翌日には早速、ノートにこれまでのそうちゃんの変化を何度も何度も書き直しながら、できる限り分かりやすくなるようにまとめました。

いざ書き始めると、改めてこの3ヶ月で沢山の変化があったことを私自身も思い出しながら実感でき、とても良い時間を過ごすことができました。


産まれて1ヶ月は開けることもなかった目は、片目ずつから始まり、やがて両目が開くようになり、視界におもちゃを持っていくと大きく目を開いたり反応したりして、そしてこの頃にはまばたきも沢山して、声をかけるだけでちゃんと私の方を見てくれたり、視界から外れると首を持ち上げてまで見ようとしてくれるようになっていました。


産まれてしばらくはずっと力が入ってギュッと閉じていた口も、あくびをしたり笑ったりすることから始まり、2ヶ月になる頃には口をチュッチュッとすぼめて吸啜のような動きを見せてくれるようになり、先生からは口からミルクや食事を摂ること(嚥下)はできないと断言されていたにも関わらず、3ヶ月に入る頃には母乳を染み込ませた綿棒を口に入れると吸ってくれるようになっていました。
さらにはブーッと唇を振動させて唾液を出したり、咳払いのようなことをして自分で痰を出せるまでになっていたり、通常人工呼吸器を付けているとなかなかできないと言われるようなこともどんどんできるようになっていました。


また拘縮のある手足も、初めの頃は触るだけで泣いていて、硬いだけでなく痛そうな反応をしていましたが、その後はリハビリに慣れると力も抜けて可動域もかなり広がり、この頃には自分で腕を動かしたり手首をひねったりできるようになっていました。


これまで記録してきたものを元に、振り返れば振り返るほど沢山の変化があり、できないだろうと言われていたこともいくつもできるようになっていました。

自分なりに簡潔にまとめたつもりでしたが、気づくとA4の用紙2枚がぎっしりと埋まってしまっていました。


主治医のふたりのどちらかに、会えたときにすぐにでも渡そうと思いましたが、やはりなかなか会えない日が続いたので、信頼していた看護師さんに想いを伝えた上で渡してもらうことにしました。

先に内容を見てくださったその看護師さんから、「先生にも必ず想いが伝わると思いますよ。」と言っていただけて、また少しパワーをもらえたような気がしました。


そうちゃん、ママは何があっても強く優しく立ち向かっていけるように頑張るからね。


そうちゃんを守りたいという気持ちはずっと強くあるのに、先生の言葉たったひとつで気持ちの切り替えがうまくできなくなってしまったり、弱い自分に少し落ち込んでいましたが、この時やっと、まだまだ大丈夫、と改めて自分を奮い立たせることができました。



写真はそうちゃんの初めての抱き枕ですニコニコ

手足がよく動かせるようになっていたので、抱き枕で可動域を広げつつ固定もできればと看護師さんが考えてくださいました。

動きが増えたせいか、この頃はサイドの抜け毛に悩まされ、少しハゲています照れ

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