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小学生の時、音楽室のベートーヴェンのポスターが怖かった。

なのに気になって、よく目があった気がした。

中学生の時に、担任の先生がむっちゃベートーヴェンに似ていて、心臓が止まりそうになった。

授業中もなんとなく、教科書よりもベートーヴェン先生が気になってしまう。

鋭い目にくしゃくしゃの白髪で見れば見る程ベートーヴェンに似ている。

学年が上がるとベートーヴェン先生は担任ではなくなってしまい、ベートーヴェン先生が病気をした。


入退院を繰り返して、一学期が過ぎて二学期の途中になって、やっと私達の教室に戻ってくるとベートーヴェン先生は目を真っ赤かにしてクラスの生徒一人一人と目を合わせ『先生はもう教壇に立てへんのかなぁ。って思った。』と言って涙を流した。『みんな、ありがとう。先生に帰って来れる教室を残しててくれてありがとう。』

と言って又泣いてしまった。そして続けて『今日は泣いてしもてゴメン。次、泣く時はお前達の卒業式だけにする。』と言ってくれた。…私は正直、中学校とか苦手やったけど。

ベートーヴェンの涙を見たら、ちゃんと卒業せんならんな。と思った。


3月に入り卒業シーズン。私はたまにベートーヴェンを思い出す。


運命やろか?



写真はデーブ・スペクターさん