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ある日。

私はパン屋に行った。私の好物の胡桃パンを買いに行った。


でね、困った事に子供(三歳男児)が胡桃パンの前でへばり付くみたいに立ってるの。
母親に『ターちゃんは何がいいの?』と聞かれて『違う。いらないっ!』と大きな声でコタエタ。母親は少し怒り口調で『なんで?。ターちゃんがパンやさんのパンが食べたいっ!って言い出したんでしょ?』と言いつつ、母親が食べたいと思われるパンを三つばかり、トレーの上に置いた。子供は『うー、うー。』と動物園の珍しい動物か何かの声を上げる。とうとう、痺れを切らした母親は『もう知らない、ターちゃんのパン買ってあげない!!』とレジにパンを持ってた。・・・この勝負、母親の勝ち!!と思った瞬間、子供は店中に聞こえる声で『ここのパンやさん、美味しくないもん。違うパンやさんのパンの事言ってたのにぃ!!』と言い放ったのだ。


子供は凄い。母親は半笑いに顔を強張りながら、店中に聞こえる声で『ごめんなさいっ。アハハアハハッ』と笑って見せた。


私は、トングとトレーを持つのをやめて、他のパンやさん捜しに行きました。

私もいつか、こんなオチャメな子供が欲しい。って夢を一つお買い上げして。