あぁ、気付けば、今日が成人式なのですね。
晴れ着姿の二十歳の男子も女子も、皆本当にキラキラしてる。これが若さってヤツかしら。ふぁーっと振袖着物姿の女の子、綺麗だわぁ。いいなぁ。


そうそう、私の二十歳の成人式はまだ一月十五日だった頃だと思う。

まだ19歳の夏、私が六本木のスタジオで雑誌のスチール撮影をしていて、近くの公園でも爽やかに撮影をしよう。って事になって公園での撮影を終えて、スタジオまで歩いていると、大きなトラックが(パラリラパラリア♪)と音を鳴らしてきた。びっくりして見ると、そこには中学生の時の同級生の『肉団子』がいた。彼の名前は権田邦夫〓ゴンダクニオ。反対から読むとオニクダンゴ。だから、皆に『肉団子』ってあだ名で呼ばれていた。『よっ、佐藤!』と肉団子は、丸くて愛嬌のある笑顔で私を呼び止め、黄色いタオルを細くしぼって、ハチマキにしていた頭をボリボリ掻きながらトラックからおりてきた。私は思わず大きな声で『あっあ!!肉団子!!どうしてこんな所にいんのよ!?』と生意気ぶって聞きました。すると、肉団子は『俺、おしぼりを運び込む仕事してっから、この六本木辺りよくウロウロしてるよ。佐藤、お前、芸能人の癖に中学生ん時と顔も体も全然変わらねぇじゃん。大丈夫、お前?』私は、『もうすぐ二十歳よ、ちょっとは大人っぽい顔んなったとか言っ
てくれてもいいじゃない?!』と言ったら肉団子が『そぅいやぁ、佐藤、来年成人式どうするよ?』と聞いてきたので私は何の躊躇いもなく『行かないよ。だって、地元に友達いないし、虐められて、しかとされてた記憶しかないもん。』と言うと肉団子は小さく頷きながら『だよな。俺も行かない。俺もあれから一度も同窓会とか呼ばれなかったんだけど、同窓会を年に一回はやってるんだって、あいつら皆から、俺、卒業式終わってから連絡しても絶対出なくてさぁ・・・・。』私は少し笑って『私も同窓会なんて呼ばれた事ない。あいつらに連絡した事なんかないけど・・・。ねぇ、成人式一緒に行かない!?』とその時閃いた顔をした私を肉団子は一瞬びっくりした顔をして、今度は大きく頷きながら『行く。指切りげんまん!!』と言って小指をアクション映画のピストルみたいにカッコヨクゆっくり突き出してきた。私も小指を出しながら『指切りげんまん、嘘ついたら針千本飲ます!指きった。』って、指切りを何年ぶりかにした。

そして、その日『成人式はお休みを下さい。』と会社に伝えてお休みを頂いた。

いよいよ成人式当日。
私は初めて怖くない。と思った。私には『肉団子』って友達がいるから、


肉団子に言われた時間に言われた場所へやって来た。すると肉団子は手を振ってこっちへ来ると何やら凄い集団が後ろにいる。『おーぉ、佐藤。皆が仲間に入れてくれるって!!』とおおでをふってやってくる。私は『嘘?そんな一瞬で許せちゃうの?!信じらんない。肉団子の馬鹿!』と言って振袖のナガソデをバタバタさせて、逃げる様にタクシーに乗って手を振った。『肉団子バイバイ。』って。


てなわけで、今日のスマスマ特別番組にも出るのでヨロシク(^-^)/。


成人の皆さん、良い一日を。大人のスタートがかなり子供な私より。

サントリーのおうちカクテルは、ちょっぴり大人で、飲みやすいお酒です。是非、お試し下さい。


祝成人式。