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終着駅は、なぜだか仙台駅だった。『仙台!?』と呟き、思い出したのが、幼い頃、二歳から七歳まで私は仙台に住んでいた。でも、それ以来、仙台駅に自ら下りた事がなかったし、仙台での仕事はもうすぐイエローキャブ(事務所)に入って来年で十年目になりますが二回くらいしか仙台での仕事がなかった。だからか?!、なんだか不思議な気分でいっぱいだった。
でも、実は、本当は・・・・凄く仙台に帰りたかった。
幼なじみがいたから、大好きな幼なじみ(女子)で幼い幼稚園前から小学二年生までネンガラ年中、彼女と一緒に二人で遊んでいた。シャボン玉を雨の日にお外で雨に負けないくらいの大量に作ったら二人で風邪をひいて、お互いの両親にこっぴどく怒られたり、アイスクリームをスーパーのカウンターで食べたり、公園の石碑にのぼったり、砂場に宝物を埋めたり、私の人生の中で唯一、一人遊びの延長を私と一緒に互角に無心で出来る相手だった。姉弟よりも、やっぱり幼なじみの彼女が好きだった。だけど、私は七歳の夏に転校したのだから、仙台を思い出す事も彼女を思い出したりする事も、その転校先の現状から逃げたしている気がして、まるでイケナイ事になっていたのだ。だから、あまり口にも考えたりも、思い出したりもしないよーに心掛けて生きてきた。
因果鉄道が仙台に着いたのは夜だったので、まずはホテル捜し。(ノ゜O゜)ノ、と言っても安全な寝床があれば良かった。そして、本屋に入ってオボロゲな記憶を元に思い出捜しをした。案外、簡単に地図やら電車、バス停を見つけ、明日に備えてねた。翌日、早朝6時半起き七時出発。私の小さい頃、住んでいたトコロと、幼稚園、小学校を発見(^O^)。まだあった。良かった。
そして、1番肝心な彼女に会いに、まずは昔住んでいた彼女のお家に行った。何も変わらず、その彼女の家は存在していた。
『まさか、いるはず無いだろぅ。』と思っていたが、私の勇気ある人差し指は彼女の家のインターホンをピンポーン♪♪♪とリズミカルに鳴らせてみせた。『どちらさまですかぁー!?』と聞き覚えのある彼女のお母さんの声が聞こえ私は緊張と何かで引きつり笑いをしながら『エリコです。佐藤エリコです。』と、日頃朝の8時前に絶対出ないくらいの軽やかな大声で言った。
『えっー?!エリちゃん??!』おばさんは、玄関に出て慌てて髪を手櫛で寝癖を押さえながら、何度も私の顔を覗き込んだ。『覚えてますか!?○ちゃんいますか?!』と私が聞くと、『ちょっと待っててね』と言って、ドアを閉め、どうやら彼女を起こしている様だった。空が秋には似つかない程に青く青く微笑む様だった。『小さい頃はぁ~♪神様がいて不思議に夢を叶えてくれた』ってユーミンの歌を口ずさみつつ(でも、大人になっても神様はいるし、叶えてくれる!)って思ってた。
『あっエリちゃん(´Д`)』寝起き眼で彼女は自分の目を子供みたいに擦りながら私を見た。『あっ、会いたかったよー○ちゃん~(:_;)』私は思わず目をウルウルさせてしまった。それから彼女と思い出話しをいくつかしたり、お互いの七歳から今までの自分の人生のテープを巻き戻したり早送りしたりした会話をいくつかした。『実はエリちゃんに会いたいなぁ。ってつい最近も強く思ってたんだよ。私の人生で1番楽しかったし、小さい頃が何でもエリちゃんと一緒で、何だか楽チンだった。』と言う彼女に私は胸がギュンギュンしながら『えっ(;_;)、私も・・・でも小さかったから忘れてたりするかな?!って思ってた。』彼女は私の目を見たまま『私の方だよ、私もエリちゃんはきっと忘れてる。って思ってたさぁ。』と言われ、へへへって笑いながら『ずっと、思ってたの。きっと仙台での○ちゃんとの思い出は片思いなんだって。だからね、勝手に→想い出片思い。だったんだって思ったの。』彼女は『私もしてた、想い出片思い。』と言って青過ぎる空を見
た。私も空を見て『やっと両想いになれたね( ^^)Y☆Y(^^ )』と言ったら『うん。良かった。会いたかったし、会えたし、両想いになったし』とフワリフワリと彼女が言いました。それから、二人で幼稚園を訪ねたり、スーパーでチョコミントのアイスクリームを彼女が食べて私は当時大人の食べモノであったラムレーズンのアイスクリームを食べて、これからの事やこれまでの恋愛話しなんかをして、ブランコに乗って、なぜだかお互い純文学小説の話しをして、帰りにお豆腐蒲鉾(絶品&ヘルシィ^O^)を買って帰りました。『私はこれまで、こんな素敵な一人旅をした事がなかったし、私、○ちゃんに会えて話せて本当に良かった。お休みをくれた会社にも、両親にも神様にも本当に感謝してる。本当に今日はありがとう。又ね。』約束。『指切りゲンマン・・・・・』なぜだか二人共針千本飲ます!って事を言わぬまま30秒以上、指切りをしていた。『幼なじみっ』と誰かの声が聞こえて、指が解け、『又ねぇ!』と互いに大声で言って私は仙台駅改札に入って行っ
た。
因果鉄道666は今日もどこかを走ってる。もし、アナタが想い出片思いをしているのなら、一度、真面目に乗って欲しい。
記憶も願いも想いもいつかきっとつながるから。

因果鉄道666完。