ライプチヒ歳時記-雪景色
ライプチヒの昨日の最低気温はマイナス11度。
夜道を歩いていると、足先の感覚がなくなってくる。


シンガポール人の友達、ワン一家を我が家へ招待したときのこと。
彼女の旦那様はイタリア人だが、噂に違わず、これまたよくしゃべることといったら
明石家さんま並なのである。
イタリア人の知り合いは私はもちろん、ダンナも初めてなので
会ったときにはいつもそのおしゃべりに圧倒される。

今日は、彼が大好きな和食のリクエストにお答えして、焼き肉と天ぷらを作った。
みそ汁はワンが大好きなので、これをひとひねり、ライプチヒでは決して味わえない
豚汁を作ることにする。
それに加えて、こちらでは夕食後のデザートが必須なので、フルーツタルトを作って
冷やしておいた。

今夜はサトシがコックさん。
ジュージューと焼き肉のいいにおいが立ちこめて、話もはずむ。
さすがにイタリア人は美味しいイタリアワインを手みやげに持ってくるものだ。
これがとっても美味しかった。

台所から戻ってくると、ワンがだんな様の豚汁をもぞもぞ食べていた。
やっぱり嫌いだったのかなあ~
尋ねると、なんと、具だけがみごと残っているではないか!
それもそのはず、ヨーロッパの人たちはみそ汁を「スープ」として扱うので
具は食べずにそのまま残す人が多い。
ラーメンでさえ、麺を食べずにスープだけ飲む外人がいるってんだから
本当にびっくりする。
でも、豚汁の具って栄養たっぷりで美味しいのにい~、、、とぶつぶつ心で文句を言う。

食事が終わり、子供たちが早く早く、と待ちに待ったデザートの時間だ。
フルーツタルトをテーブルに持って行くと、ワンのだんな様がコレを見てすかさずこう言った。
「ああっ!!これって、イタリア菓子だよね?!
これはクロスタータっていう伝統的なお菓子なんだよな~。」
と、このお菓子にまつわる解説が始まる。
「そうそう、それからね、イタリアの家庭ではフルーツが奇麗に見えるように
ゼリーを上からかけるんだよ。
このお菓子はボクの弟がよく作るんだ!はっはっは~!」
今日は忙しさにかまけて、上からゼリーをかけていなかった。
はああ~、、、がっくり。
それに、これって日本オリジナルなお菓子じゃなかったのか。
自分の無知さ加減に、これまたがっくり!

夜9時頃、そろそろ子供たちも眠たくなってきて、ワン一家も名残惜しそうに帰って行った。
それにしても、今度、外人を招待するときには、そのお国のお菓子をできるだけ作らないように
しなきゃいけないなあ~、、
なんてこっそり思った。



ワンの娘、バレンティーナちゃん。(通称;バレ)
ダンナが10年後に是非会いたいそうだ。
ライプチヒ歳時記-ばれちゃん