先週末に昨年知り合ったスー(韓国人)が自宅へ招待してくれた。
うちのダンナには何故か韓国人の知り合いが今まで一人もいなかったので、特に嬉しかったらしく
彼女がいったいどんな料理を作るのか、家族全員とても興味津々だった。

スーのダンナ様は、韓国自動車メーカーの最大手「Hyundai」に勤めていて
ライプチヒに越して来る前は、家族と共にイギリスで数年間滞在していたらしい。

「ハロー!」
大柄な身体ににこやかな笑顔をのせて、私たち家族ひとりひとりと握手をした彼は
とても綺麗な発音の流ちょうな英語で話してくれた。
韓国人の話す英語は日本人にはとても分かりやすく(と思う)、加えて
彼らの容姿が同じアジアンなものだから、ダンナも私も白人といるときほどのストレスを
感じることがなかったし、かなりリラックスできた。
(注・未だに大勢の見知らぬ白人の輪の中へポツンと一人入るのは、とても勇気がいるものだ。)

それというのも、先日訪問したワン(シンガポール人)の家でのパーティの席で、
旦那様(イタリア人)が話すRの発音のすごいこと、いったいどれだけ舌を回すねん!
と突っ込みたくなるくらい英語を巻き舌で話すものだから、てんで話が分からない。
分からないから話の最中に
”この人、サクランボの枝を舌で結べたりして、、、、”
なんてぼんやり考え出す始末である。
ラテン系の発音は、まあ、とにかく聴き取りにくいことこの上ない。

というわけで、今回の会話はいたってスムーズだ。
ワイワイ盛り上がっていたら、さて、やっと夕食の時間になった。
食卓に並ぶ色鮮やかな料理に、家族全員が思わず溜息を漏らす。

$ライプチヒ歳時記-韓国料理

いちばんびっくりしたのが、明太子。
これって福岡の名産じゃ、、?!
と思ったら、なんと、元はといえば韓国の名産品でそれが日本にもたらされた
という話だった。
考えてみたら、確かにこの複雑な美味しい辛みは韓国だよなあ~、とようやく気付く有り様だ。
スーはこの明太子にごま油を少し垂らし、繊細に切られた白長ねぎを横に小さく添えていた。
こんな細かな芸当が出来る民族は、きっと日本と韓国だけかもね~
と笑いながらスーに話したら、ドイツ人の大ざっぱな料理をよく知っている彼女は
うんうん、と大きくうなずいていた。

彼女の家はもちろんドイツの典型的なアパートだったけど、醸し出す雰囲気は日本の住まいに
どことなく似ていて、まったりとくつろぐことが出来た。
また近いうちに会おうね~
旦那様とドイツ式別れの握手をまたがっしりと交わし、もうすっかり冬支度の夜風と一緒に
家へ帰った。