プーシリーズ Episode1 アマツカゼ 〜天つ風〜

(2008年3月21日 - 4月7日:青山劇場、4月24日 - 4月28日:NHK大阪ホール) 

 

『魔王』好きな方々に観て欲しかったアマツカゼ、第二幕のあらすじです。

【第一幕】はこちら

 

 

 

 

【第二幕】

 

 

土地を奪うことに成功した凪の出世を祝う宴で、

自分の招いた結果にすっかり憔悴し酒に溺れる凪。

 

不動は何の罪もない農民の土地と分かっていて、あえて凪に指示を与え、非道の精神を教え込もうとしたのだ。

 

 

もはや凪の復讐心に一刻の猶予はない。

凪は、虱や迅雷、陽炎の協力を得て、不動に立ち向かう。

その戦いで、迅雷と陽炎は命を落としてしまう。

 

そして遂に、不動の命を討ち取ろうとしたその瞬間!

 

 

不動は自ら崩れ落ちる。

 

虫の息となった不動を胸に抱き、凪は泣き叫ぶ。

 

「死ぬな!不動!死ぬな!俺がおまえを…(自分の手で)!!」

 

 

虱(しらみ)が口にした

「不動を滅ぼす陣中の虫」

とは凪のことではなく、

彼の体に巣くう、癌のことであった。

 

不動自身はそのことに気づき、自身の寿命をわかっていた。

そして自分の跡を凪に継がせようと、本気で凪を育てていたことを、不動の妻となっていた妹から聞かされる。

 

不動は、さらってきた凪の妹に自身の母の面影を重ね、愛情を持っていた。

 

命がけで救い出した妹は、

凪に感謝するどころか、多くの財宝が凪たちの復讐により、谷に沈められてしまったことに落胆していた。

 

大切な仲間や、多くの罪もない農民の命を巻き込んでまで復讐を果たすことだけに突き進んだ

凪の今までの生き方はなんだったのか?

 

凪は虱(しらみ)のように、剣を捨て、人々を救う風となって生きることを誓う。

 

「俺は風になる。空を駆け、人を助ける風に。

空は…まだ広い」(幕)

 

この直後、大野さんは次の作品「魔王」へと続きます。