※個人的な妄想です
ご注意ください





翌月には念願の智くんとの同棲が始まり、俺の独立も順調に事が進んでいた




お互いの両親からは祝福され、なんなら俺より母さんとばあちゃんは智くんに会っている




土日に智くんを呼び出し智くんのお母さんも合流して一緒に買い物へ出掛けて食事をしてきたり




父さんは智くんの芸術性に興味を持ち、大学で美術講師の手伝いなんかを頼んでいる




智くんもお父さんを亡くしているからか、父ちゃんって呼んで俺より仲良しになっている




ばあちゃんも妹も弟もみんな智くんを好きになって離さない…




せっかく同棲したのに帰っても家に居ないことがある…




独立して雅紀も恋人のニノと過ごせる時間が増えたって喜んでた




それなのに俺は…なぜまた1人なんだ…




「智くん…早く帰ってきてよぉ…」




ベッドで智くんの部屋着を抱きしめたままいつの間にか眠っていた




ガチャ




「…翔くん?」




まだ8時なのに寝てる?




顔を覗いてみるとプックリした唇が突き出たまま眠っている




「…誰とチュウしてる夢見てるんだよ…」




俺はシャワーを浴びてから寝室へ戻ってきた




まだ翔くんは唇を付き出したまま…




「…おやすみ、チュッ」




その唇にキスをして翔くんの匂いに包まれようと近付いた




ガバッ!




「!!」




「…遅いよ…」




「起きてたの?」




「…智くんの匂いで起きた…」




「んふふ、ただいま」




「今日はどこへ行ってたの?」




「連絡しただろ?」




「そうだけど…」




「今日は翔くんの弟くんが帰ってきてたからみんなでご飯食べたんだよ?」




「…知ってる」




「だろ?(笑)」




「…智くんは俺の恋人なのに皆呼びすぎなんだよ…」




「んふふ、焼きもちだな(笑)」




「…智くんも無理に行かなくてもいいからね!」




「ん?無理なんかしてないよ?楽しい!」




「…俺のことも構って…」




「んふふ、翔くんも仕事終わりに来たらよかったのに」




「俺は…1番に智くんに会いたいし、キスしたいしこうやって抱きしめたいのに…実家でなんてできないじゃん…」




「…じゃ、今からシよっか?」




「え?え?いいの?」




単純な翔くん(笑)




「エッチ…しよ?」




「喜んで!!!」




翔くんが満面の笑みで飛び付いてきた(笑)




5歳の俺たちから全ては始まっていた…




俺の未来にこんな幸せが待ち構えていたなんて想像もつかなかった




翔くんと一緒だから歩んでこれたし、これからも進んで行ける




これから何があっても俺たちなら乗り越えていける




それは家族の支えがあるし、何より愛する翔くんが守ってくれるから…





こんな俺を
好きになってくれてありがとう
翔くん




Fin