注意

以下、@ccfolier様制作、マーダーミステリー『南極地点X』のネタバレを含みます。

この記事を読んでしまうとプレイヤーとして『南極地点X』をプレイできなくなってしまうので、この点ご了承いただける方・既プレイの方のみご覧ください。

 

プレイしたことない方は一度プレイしていただきたいので、ご興味のある方はぜひご自身で楽しんでみてください。

以下、URLになります。

 

 

 

 

 

 

  はじめに

 

初めまして。satoと申します。

本日からマーダーミステリーやTRPGのシナリオについての記事を書いていきたいと思います。

内容としては、自分がGMをしたシナリオで注意したこと、どのようなイメージからBGMを選んだか、プレイヤーの面白かったシーンなどを感想を踏まえて書いていきたいと思います。

趣味の日記程度の感覚で行っていく予定なので、参考になる部分などはないかもしれませんが、興味のある方は見ていただけると幸いです。

 

 

 

  目次

1,セッション前準備

 ・キャラクター割り振り

 ・BGMとシーン設定

2,セッション中

 ・進行上の注意点

 ・絶対に説明すべきこと

3,セッションをしての感想

 ・今回のセッションで面白かったシーン

 

最後に

 

 セッション前準備

・キャラクター割り振り

前提として、私はプレイヤーとしてこのシナリオプレイさせていただいたのち、一度GMをやっております。

そのため、今回が二回目のGMとなります。

その経験から、プレイヤーの方に楽しんでいただけるようにどのようなキャラクター割り振りを意識したかを記載したいと思います。

 

『南極地点X』は5人用のシナリオでキャラクターは以下の通りになります。(画像引用)

これらの役職は私の感性から役割を割り振った場合、以下のようになります。

 

兵士→本人が意識していない犯人側

操縦士→探偵役(メイン)

技術者→少し厄介な探偵役

研究者→本人的には探偵役だが、疑われやすい

医師→犯人枠

 

また、これらの配役の難易度を考えると以下のようになると考えています。

兵士研究者医師技術者操縦士

 

このように考える理由を記載していきます。

兵士

兵士が難しい役職して考えた理由は二つあります。

 

その一つ目は初期感染レベルの高さです。

『南極地点X』には感染レベルという要素があり、このゲームのメインといえるものです。

感染レベルは10を超えると、探偵役としている操縦士技術者ですら、最終的には犯人側になってしまうことがありえます。

そして、兵士の初期感染レベルは8と、2感染レベルが上がってしまえば10になります。

そのうえ、感染レベルが10に到達すると犯人化することは医師にしか明かされていない情報です。

そのため、兵士自身は初期感染レベルが高いことと感染レベルの危険値が不明という状態でセッションに挑むことになります。

また、目標に仲間を生き残らさせるものもあって立場を自分がどちら決める必要があります。

つまり、兵士はプレイヤーの考え方によって立ち回りが変わってしまいます。

 

そして、兵士のプレイ難易度をあげている二つ目の要因がシャワー室の存在です。

先ほど記載した通り、『南極地点X』には感染レベルという要素があります。

この感染レベルは血の付いたカード(今後感染カードと記載します)を調査すると記載されている数値分感染レベルが上昇します。

シャワー室の感染カードはシークレットカードとなっており、最初にシャワー室を調査した人が上のカードを手に入れることになります。

では、なぜこのシャワー室が兵士の難易度を挙げているかというと兵士がシャワー室を調査しやすいからです。

兵士がシャワー室を調査理由は、ハンドアウトに

・シャワー室で音がしたから向かい、大量の血を見た。

・シャワー室で謎の生物に襲われた。

ざっくりいうとこの二つが記載されています。

この二つの情報が兵士をシャワー室に向けてしまいます。

そして、シャワー室を調査した際の感染レベルは2上昇するため、感染レベルは危険値の10に到達します。

しかも、このシャワー室の情報は兵士にとってはハンドアウトに記載があるものと全く同じ情報です。

もちろんこの情報は犯人を追い詰めるためには重要な情報であるのですが、兵士にとっては既出情報ということもあって後悔するプレイヤーが多いように思います。

また、このシャワー室の血の情報は同時に兵士も疑われる要因になる可能性があるため、シャワー室は兵士にとってマイナスの要因が強くなっています。

 

以上が兵士のプレイ難易度を挙げている要因であり、兵士を一番難しいと考えた理由になります。

そのため兵士は何度かマダミスをプレイして慣れている方を割り振った方がよいと考えます。

なお、今回は一人を除き全員が慣れている方であったため、ランダムで決めました。

 

研究者

研究者を2番目に難しいとした理由は、ハンドアウトでのミスリードです。

このミスリードとは、初期感染レベルについての記載です。

研究者の初期感染レベルは3と高い数値ではありません。

しかし、研究者の移動経路と興味が犯人側によっているいます。

そのため、立場を難しく考えてしまう可能性があります

ただ兵士とは異なり、目標に犯人側への利になるものが入ってないため、そこに気づければ立場を理解することが出来ます。

初回の方でも人狼経験者や頭の回転の速い人であれば、割り振っても問題ないかと思います。

ただ、いろいろ加味すると経験者を起用するのが丸いと考えます。

 

 

医師

医師を3番目にした理由としては、犯人役だからというところです。

犯人役であることで、出てきた証拠への言い訳を即座に考える必要が出てきます。

また、他者の感染レベルもあげさせなければならないので、順番のコントロールも必要です。

ただし、このシナリオは結果論からいうと他者をうまく感染レベルを挙げさせることが出来れば、犯人とばれても問題はありません。

その点から考えると、研究者と同程度の難易度であると考えています。

なので、研究者と同じ基準で選ぶとよいと思っています。

 

技術者

技術者は、目的の部分を加味して操縦士より上にしています。

その目的は感染レベルを一番低くするということです。

ただし、これは技術者の難易度を挙げる要素というよりは、ゲーム自体の難易度を挙げている要因であります。

理由としては、技術者が感染カードを踏まないことでほかのプレイヤーの感染レベルが上がりやすくなります。

そうして犯人側が勝つということが多くありました。

ただ、技術者自身は感染カードを踏まないように意識するだけでよいため、そこまでプレイ難易度は高くないと考えてます。

 

操縦士

操縦士を最後にした理由は、目的が縛られていないことです。

初期感染レベルは技術者と同じであるものの、目的で立ち回りが制限されることがありません。

また、犯人側でもないため、シンプルに考察を行うことが出来ます

この要素は、「マダミスってどんなゲームなんだろう」と興味は持っているもののやったことがないプレイヤーにとっては、純粋にゲームを楽しめるようになっています。

 

 

そのため、今回初めてマダミスをプレイする方操縦士を割り当て、他の慣れているプレイヤーはランダムで決めました。

結果的には初回のプレイヤーの方に楽しんでもらえたため、配役はあっていたと考えています。

 

・BGMとシーン設定

次にBGMとシーン設定です。

私はTRPGにおいて、BGMは雰囲気づくりのために一番大事なものであると考えています。

これは、視覚的・思考的な緊張感を表現するうえで聴覚にも訴えかけることで、さらに雰囲気を作ることが出来るためです。

では、今回はどのようなBGMを設定していたかというとホラーを意識してBGM探しをしていました。

シーンも併せて述べていきます。

 

まず、オープニング部分はかなり不気味なことが起こっているため、1回目のペア調査までは不気味なBGMを設定しました。

ただ、ずっと不気味なままだと盛り上がりが足りないため、2回目の全体調査からは、まだ謎が残っているものの少し希望が見えてくるようなBGMを設定しました。

そして、最終会議では緊張感を持たせつつ、革新の迫るような推理ゲームチックのBGMを使いました。

 

このような形で全体の雰囲気と盛り上げを自分なりのイメージを以て設定していました。

なお、投票とクライマックスは決断の時のため、かなりの緊張感を持たせられるようなBGMを設定しました。

特に今回のシナリオのクライマックスは、生死の分かれ目ともいえるくらい重要なシーンのため、投票よりも盛り上がる緊張感を持たせたBGMを探しました。

 

そしてエンディングですが、3種類用意しました。

1つ目は人間として帰還したプレイヤー向け(グッド)

2つ目は犯人側になり果てたプレイヤー向け(バッド)

3つ目はプレイヤー全員が犯人側になった場合(最悪)

 

イメージとしては、1つ目は生き残ってお金ももらったものの恐怖はあるため、明るさがありつつも少し陰りがあるようなものを選びました。

 

2つ目はこの中で一番不気味なBGMにしています。

いわば、パンドラの箱が残ったような終わり方になっていると考えたためです。

その後の事を想像すると、不気味な終わり方・繰り返されることを意識してほしいと思いました。

 

最後に、3つ目はホラゲのバッドエンドを意識しつつも決戦前のようなイメージを持ちました。

この理由としては、全員が犯人となったもののその後プレイヤーの考えは同じであるということです。

このため、物語の展開としてはバッドエンドではありますが、登場人物視点では「これからだぞ!」というものであると考え、これをもとに決戦前の不気味な雰囲気で少し盛り上がりのあるBGMを選びました。

 

以上のような形でBGMを設定しました。

 

今回のセッションでは3つ目のエンドになりました。

プレイヤーからの感想としては「BGMが少し盛り上がったからグッドエンド行けたと思ったらだめだった」との感想をいただきました。

これに関しては、登場人物視点を優先したため仕方ないですが、少しわかりづらくなっていたかもと思い反省です。

も右少し、物語を表現できるようなBGMを選びが出来たらと思います。

 

 

 セッション中

・進行上の注意点

次にセッション中に意識したことについてです。

まず進行上注意したことですが、全員の感染レベルの管理です。

これはクライマックスの展開にかかわることなので、しっかりメモしておく必要がありました。

またこれは人によると思いますが、私は各フェイズごとに今から行うことを簡単に説明しています。

例えば全体調査であれば、「議論中に調査するカードを選んでください」と軽く言う感じです。

私も忘れてしまうこともありますし、一回の説明で経験上わかってくれることが多いです。

しかし、GMはプレイヤーに楽しんでもらうことが最重要であると丁寧にやることに越したことはないと思っています。

これを踏まえて、個別面談の時間も「ハンドアウトに記載がある目的とアドバイスを再度確認しておくように」といっておりました。

せっかくプレイしていただいているのに「やることがわからない」で終わるのは勿体ないので、ある程度の指針は示したいと思っています。

もうやらないやつまらないで終わるとこちらとしても悲しいですし、申し訳ないですから。

 

また、ペア調査後にカードを開いている人の名前も注視しています。

他のシナリオでもそうですが、所持していない非公開カードを見るのはルール違反であるため、見つけたら非公開にしています。

この操作を忘れるプレイヤーも多いですし、注意してみています。

 

・絶対に説明すべきこと

次に説明すべきことですが

・全体調査は議論時間中に調査カードを選ぶ。

・感染レベルは口にしてはいけない。

・カード交換や個別に見せる行為はGMがいる場でのみ

の3つです。

 

2つ目についてはそもそもルールですし、やってしまうとゲームが崩壊するため絶対です。

1つ目については、このシナリオ特有のものであり、GM自身も絶対に把握しておくべきことであるため、逐一説明が必要だと考えています。

これに合わせてペア調査では選んでから議論ということも混同しないように説明すべきでありと考えています。

そして、3つ目について、これは私のスタンスになりますが、盤面上のカードのやり取りは見える場所でやってほしいと思っているからです。

見ていないところで勝手に交換されると、こちらとしても疑問が残ってしまいますし、許可なくやられている可能性もあります。

僕自身プレイヤーを信用しているため、ないとは思っていますが、念のためです。

 

 

 セッションをしての感想

今回のセッションで面白かったところは最初の研究者と兵士の立ち回りです。

研究者は最初の全体会議で「感染レベルを上げる人を絞った方がよい」という提案をし、兵士が「自分がその役割を担いたい」と賛同しました。

これは、このシナリオで想定される人間勝ちの理想ルートだと考えています。

最終的に兵士の感染レベルを治療で下げることで狂人枠の兵士を人間にすることが出来ます。

しかし、ペア調査で技術者が「あの二人何か企んでそうだから怖い」ということになり、研究者の作戦は失敗に終わってしました。

また、感染レベルが分散すると得をするのは犯人側である医師のため、これも結果につながった要因でしょう。

しかし、開幕このような提案が出来た兵士と研究者の頭の回転の速さは素晴らしかったと思います。

 

また、この技術者ですがなかなか面白い立ち回りをしてくれました。

今回最終会議にて技術者は、キーカードの感染治療と火炎放射器を所持していました。

そして、感染治療を欲しがっている医師と研究者に向かって「俺に感染治療をつかえ」「使わない場合はわかってるよね?」と武器を持ったがゆえにめっちゃイキってました。(笑)

同時に操縦士と薬品Yの調査も行ったため、かなり核となる情報をもっていました。

結果的には、研究者によって技術者に感染治療が使われ、火炎放射器は感染レベル13の兵士に渡されました。(研究者が兵士に渡してというお願いを聞き受けた形です。)

その後薬品Yを兵士と医師に使って医師が隔離されました。

 

クライマックスも面白い展開が見れました。

今回操縦士が最初に小屋を含む感染カードをかなり踏んでおり、感染レベルが12になっていました。

そのためクライマックス段階で、感染が進んでいるのが兵士と操縦士の二人と詰みの状態になっていました。

兵士が火炎放射器で自害したものの操縦士が研究者を飲み込み、技術者が本部、医師が隔離という状態で最終局面となります。

その時研究者が放った言葉が

 

「僕らは手遅れだから一人で逃げた方がいいよ」

 

でした。

私はミュートで大爆笑していました。

なんて優しい地球外生命体なんだ(笑)

 

にもかかわらず技術者は

御恩と奉公ということで・・

と感染治療の恩義を返すために研究者をヘリコプターに連れ込んで最悪のバッドエンドとなりました。

いや、忠告きけよ(笑)

 

といった感じでかなり見どころのある面白いセッションになりました。

併せて今回初めて参加してくれた操縦士の方ですが、初めてにもかかわらず積極的に議論に参介して、推理もできていたので安心してみていられました。

今後も参加してほしいです。

犯人役だった医師の方も全員に感染カードを踏ませるように立ちまわていたのはよかったと思います。

 

 

 最後に

ここまで読んでくれた方ありがとうございます。

このシナリオは、感染レベルという要素のおかげで意識せず犯人側に回ることが多々あります。

実際に、探偵役の操縦士が今回犯人役に回ったためにバッドエンドを迎えました。

ただし、これがあるからこそ予想外の展開になり、とても楽しめるものとなっています。

もし、GM経験ないけどやってみたいという方(愉悦部)は、ぜひやっていただきたいです。

神視点で見るほど面白いものはないです。

 

最後にはなりますが、このようなシナリオ用意してくださった作者様本当にありがとうございます。

三度目の体験となりましたら、今までと違った展開ばかりでとても楽しめました。

機会があればまた、GMをやりたいと思います。

 

最後に、またGMを行った際はこのような形で記事を書きたいと思います。

またお会いしましょう。それでは。