2023年3月4日

会場を和歌山県の橋本市民病院とし,コロナ禍によってこれまで実現できなかった対面での研究大会を開催することができました.

和歌山,大阪,兵庫の各地から参加してくれた方々,発表に向けて準備してくれた方々,ありがとうございました.

 

そして,なによりも研究大会の開催にあたり,橋本市民病院の感染管理室 室長には感染対策の指導から物品の準備にかけて多大なご協力をいただき,大変感謝しております.

研究大会終了後も感染者が発生せず,日常が過ぎています.

 

研究大会のプログラム

オープニングコラム:佐藤 将人(OT) 橋本市民病院

          「感覚・知覚と障害像」

一般演題:西村 大樹(PT) 脳梗塞リハビリセンター大阪

     「自転車に乗りたい~自転車のブレーキ操作において手指に着目した症例~」

指定演題:松原 将大(OT) わかば訪問看護ステーション

     「お箸でご飯が食べたい~姿勢制御と末梢の知覚探索活動に着目して~」

記念講演:佐藤 将人(OT) 橋本市民病院

     「知覚探索アプローチ」

 

一般演題では,自転車を運転するために自転車の構造から運転操作に不可欠な課題の質,そこからブレーキ操作における選択的把握について,症例とのかかわりを通し,自転車に乗りたいというご本人の希望の実現に寄り添った発表でした.

 

治療実技の提示では,選択的把握に焦点を当て,手が対象に適合するためにはどこから接触するのか,接触した対象との関係をどのように維持しながら調節的な操作に繋がるのか,手と対象との接触抵抗に基づくやりとりを参加者同士で体験しました.

 

この内容については,4月の定期勉強会でさらに掘り下げて分析する予定です.

興味がある方は,ぜひ!

 

指定演題では,箸操作の獲得に向けた姿勢コントロール,中枢と末梢の相反関係,手と道具による探索的操作への繋がりを症例とのかかわりから発表してくださりました.

 

丁寧なハンドリング,実技体験を通して参加者の方々も共有できたかと思います.

 

私の方は,開会時のオープニングコラムで感覚・知覚について障害像との関係を振り返り,最後に大会講演として知覚探索アプローチについてお話させていただきました.

 

研究会発足時から現在までを振り返り,

知覚探索アプローチとはどういうものか定義付けするために書いてきた論文をもとに提示させていただきました.

 

知覚探索アプローチとは,

人と環境との相互交流における課題の質分析を根幹とし,知覚探索によって運動技能が発達的に循環されることを基盤とした治療概念です.

セラピーでは,環境に対する探索的な心身の状態を調整し姿勢運動制御の改善から,機能的な行為へ知覚探索を支援し日常生活から社会生活への再適応を目指すリハビリテーションです.

 

研究会では,臨床実践を通して変わらないもの,発展させるべきものを検討し続けていきたいと考えています.

 

研究会の定期勉強会は毎月Zoomにておこなっております.

定期勉強会は,参加者の皆さんで内容を共有することが目的の一つになりますので,お気軽にご参加ください.

4月は,演題発表2演題の予定です.

 

中枢神経麻痺研究会に興味がある方や定期勉強会へのご参加を検討している方は,ホームページもしくはFacebookからメッセージをいただけますと幸いです.

 

中枢神経麻痺研究会 和歌山 ホームページ

Home | cnsp-wakayama.study.group (jimdosite.com)

 

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よろしくお願いいたします.