子どもの頃、私はベッドから窓の外をよく眺めていました。
雲を見ることが好きで、しばしば雲を眺めては、
そのゆったりとした独特な動きに魅了されていました。
ある日、窓から見える雲を眺めていたら、
不意にあることに気付きました。
雲はゆっくりと流れていきますが、
同時に、ほんの少しずつ形も変わっていきます。
一つの雲を見つめているようでも、
数秒後にはその姿は実は違っており、もう別の雲のような感覚。
そのとき、私は日々も同じようなものだと思いました。
昨日と今日、そして明日、
何かが劇的に変わるわけではありません。
しかし、同じように見える日々でも、
それは同じではありません。
そう考えると、「変わらない日常」というのも、
実際にはこの世に存在しないことに気付かされます。
それを決めつけるのは、
他でもない自分自身なのです。
「今日も昨日と何も変わらない」と思うのは自由ですが、
逆に「今日は何かが変わるはず」と信じて、昨日とは異なるアクションを試してみることが大切なのです。
実は、先日私も「今日は昨日と似てるな…」と感じ、
変化を求めて、衝動的に懐かしい方に連絡を取りました。
相手からしたら、突然の連絡に驚くかもしれませんが、
そこから意外な思い出話が生まれることもあります。
本当に用件もなく、
私は平気で十年前、二十年前の人に連絡を取ったり、
ときに会いに行ったりするのです。
でも、そうやって出会えた奇跡に感謝し、
思い出話に花開けば、その花には淡いか濃いか必ず色がつく。
きっと、幸せに生きるということは、
その色を日常に塗り加えていくことなんだと最近考えています。
#日常