ふ、と目が覚めた。


となりでは寝相のわるい息子がスゥスゥと寝息を立てている。


わたしは、喉が渇いていたのでソッ…と、キッチンへ。


なんだか、外が嘘みたいに眩しい。


麦茶を飲みながら、外を見たら月が煌々と輝いていた。


そりゃ、もう、圧倒的な静けさで。


あまりにも美しくて、飽きるまで見てやろうと窓辺にドカンと座り込み、じっ…と
見てみた。


月はじんわりじんわりと光っていた。


まぁるいフォルム、金色に、マゼンダに、白銀に、ときに、虹色に。


雲がかかった月は妖しく、なにか、おりてくるんじゃないか、とドキドキした。


月に照らされた雲をみていたら不思議な気持ちになった。


や、ほんとに、雲ってふわふわ浮いてて、不思議だなって、だって、浮いてるし、目に見えるって、すごくない?
最近、宇宙から見た地球の動画を見るのにハマってるのですけど、あの、青い星地球の白い部分、まぁ雲なんですけど、あれを自分の地上側から見た目で見ると、浮いてるっていう、


浮いてるっていう、


浮いてる!!って、


すごくない!?!?


その浮いてる雲が、月明かりに照らされて、風で流されて、一瞬一瞬がすべて二度となくて、月はいつも当たり前のように空に在るけど、ものすごい遠いようだけど、でも、月明かりはわたしの目にも手にも降り注いで、宇宙のヒカリで染めてゆく。


月には永遠が似合う。


魂に似てるのかな。


首が痛くなるほどながめてた。



佐藤寛子









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