音楽をきいて、ビールを飲む。
みんなが寝静まった夜に、たまに満月を窓からチラチラ覗きながら、大好きな音楽と写真集、本を読む。
あしもとにはピアスが転がってる。
豊かだな。
豊かで涙が出る。
26歳のわたしは、26歳だったときのYUKIちゃんの文章なり、写真なりを見ると心から落ち着く。
迷ったり、独りと感じたり、誰にもわたしの気持ちなんかわかんないんだーってたまに全部を諦めたほうが楽になれるような気持ちになるときがある。
そんなこと思えることがよっぽど自由だってことも忘れて。
でも、こういうゼロの時間があると、淋しくなくなる。途端に豊かになる。
あらゆる作用に感謝したくなる。
でもまたきっと投げやり、八つ当たり、ぼんやり、喪失感にやられるときもくるんだろう。
そしてまたこうして取り戻す。
その繰り返しだなー。
やだ、楽しいじゃんか。
満たされ方を知らない、どうやるの?
でも偶然にもそのやり方はあちらこちらに転がっていて、なんの資格もいらない、すっ…と誰でも、突然さかあがりが出来るようになるように、くるっとまわる。
で、出来る。
うわー出来た!ってただ嬉しい。
それが瞬間。豊かな、瞬間。
眠れない夜もいいもんだ。
佐藤寛子