1回目の採卵について書きたいと思います。
緊急事態宣言明けの生理後から、1回目の採卵周期に入りました。
まずは高刺激法で行い、1回の採卵でできる限り胚盤胞を得ようという方針となりました。
PCOSがベースにあるため、OHSSに注意しながら行っていくとのことでした。
病院によって方針は様々かと思いますが、PCOSの方が質の良い卵胞を得るためには、この高刺激の方針が良いのではないかと思っています。
AMHが低い方は高刺激にしてもあまり卵胞が育たないため、低刺激で1,2個ずつ採卵していく方針が合っているのではないかと思います。
初めはuFSHを225単位、途中から150単位に切り替えました。
いくつかの卵胞が大きくなってからは、排卵抑制目的にセロタイドも始めました。
そして、ある程度全ての卵胞が大きくなってきたら、採卵日を決め、前日にスプレキュアを行いました。
hcgの注射の方が卵胞の成熟を促すといわれていますが、OHSSのリスクが上がるためスプレキュアを選択しています。
採卵日当日のエストラジオールの値は、1万を超えており、OHSS必発の状況でした。
OHSS予防に採卵後カバサール内服を行い、結果卵巣に腫れはあるものの採血や腹水など軽症ですみました。
採卵当日は静脈麻酔をした状態で採卵を行いました。
一時的に徐脈になってしまったため麻酔を増やせず、途中からは起きた状態になってしまいかなり辛かったです。
21個卵胞がある中で、13個採卵でき、7個に体外受精、6個に顕微授精を行いました。
うち、受精に成功したのは、体外受精5個、顕微授精6個でした。
さらに、胚盤胞までいったのは8個。
しかし、gradeが悪いものが多く、移植に使えるのは以下の3つだけでした。
① 5日目胚 4BB 顕微授精
② 6日目胚 5AA 顕微授精
③ 6日目胚 5AB 体外受精
今まで妊娠に至らなかったのも、良質な胚を得るのが難しかったところに原因があるかもしれないとのことでした。
毎日の注射、麻酔のあまり効かない採卵処置、OHSSによるお腹の張りなど、採卵周期はすごく辛く、もう2度とやりたくないと思うようなものでした。
私が通っていた病院はgradeの良い胚盤胞のみを移植する方針で、grade Cがつく胚や初期胚移植などはやっていませんでした。
培養環境は子宮内よりも厳しい環境のため、初期胚移植で本来妊娠に至るような胚も、培養環境ではダメになってしまう可能性があると言われています。
また、gradeに関しても、見た目だけでは良質な胚を正しく評価することは困難だと言われています。
しかし、gradeの良い胚や胚盤胞の移植は、他に比べて成績が良いことも事実です。
辛い採卵を繰り返すくらいなら、初期胚やgradeの低いものも残してほしかったと思う一方、成績の低い処置を繰り返す時間やお金のロスも大きいのかもしれないとも思ってしまいます。
どちらも間違いではなく、結果を持ってしか良し悪しが語れないので、難しいところですね。
ちなみに、費用は全部で46万円でした。