わたしに起きていたこと 5 | satisfaction

satisfaction

日々の出来事、恋愛、その他。

アクセス数が過去最高を更新。
ベビ待ちジャンルなんだけど大丈夫かな。
ベビ待ちの間に起こった出来事だし、かなり関連あるからいいかな。

とりあえず、この大作を書き終えるまでは不妊治療について書くことはないんですけど、あと少しで終わるんで、ジャンルは置いとかせてもらおう。


さて、前回のつづきです。

MRIの検査から1週間後。
コルポ診の結果を聞きに行く日になりました。
病院の近くに神社があるので、予定時間より少し早めについたわたしは、神様にお願いしてから病院に向かいました。

受付を済ませまして。
やっぱり2時間くらい待つ。どうにかならんのかね、これは。予約の意味がないことはないと思うけど、例えばスマホと連動させるとかポケベルみたいなの渡すとか、なんかないのかな。
大病院てみんなこんなもんなのかしら。

とかね、考えつつ待ちましたよ。
気が気じゃないんだけど、考えちゃうんだけど考えられない。みたいな。

で、呼ばれました。

まずは先生にご挨拶。
デスクのパソコンの画面が気になりますが、小難しいことが書いてあってわかりませんでした。

「体調はどうですか?」

まず、結果の前に聞かれます。
メンタルはボロボロですが、身体はすこぶる元気なんだぜ。と伝えました。

「前回の検査の結果なんですが、やはり一部高度異形成が出ています。CIN2〜CIN3ですので円錐切除ということになります」

あぁ、やっぱりね。
そう思いました。呪文のように唱えていたけど、心のどこか。いや、大半は最悪上皮内ガンだと思っていました。

「MRIでは特に問題はありません。体がんと腺ガンの方も大丈夫でしたよ」

正直、腺ガンがずっと気になっていたのでこれにはホッとしました。

「あ。MRIにね…」

えっ、なになに?!

「左の腰に小さなヘルニアあるって出てる笑」
「あ、知ってます。ガラスの腰なんす笑」

ヘルニアで場の空気なごむ。

それから先生が、円錐切除について絵を描いて説明してくれました。
手術自体は麻酔の時間を入れても1時間くらい。
麻酔は腰椎麻酔になるので意識はあるが、少し眠くなる薬も入れる。
この病院では1泊2日の入院が必要で、手術の時には家族の立会い(手術室に入るわけではない笑)をお願いしている。
妊娠を希望しているので、出来るだけ浅く切除するつもり。
メリットは病変部分をなくせるし、病理検査で最終診断が出来る。子宮温存なので、妊娠出産や生理も問題ない。
デメリットとしては、病変が深部にまで及んでるいた場合、追加手術や子宮摘出となる可能性がある。また、頸部が通常より短くなるため、早産や流産のリスクが上がる(適切なフォローをすることで防ぐことが出来る)。

「で、いつにしますか?最短だと◯日があいてますがどうですか?」

えっ、そんなすぐ?!
そんなに急がないとアカンやつ?!

「来月とかじゃダメですかね…」
「いいけど、生理いつですか?先でも大丈夫だけど、妊活再開が遅くなっちゃうよ。早くすっきりしたくない?」

なるほど。わたしのQOLを考えての提案なのですね。
次の生理がもう来そうだったので、先生の提案された日より1週間後で手術をお願いしました。

「この手術は、治療と診断を兼ねています。切り取った中にガンが潜んでいないか、万が一潜んでいた場合、浸潤といって頸管部や子宮そのものに進んでしまっていないかを病理検査で確認する目的があります」

それよそれ。それが怖いんよ。

「まずは手術までゆっくりしてください。インフルエンザとか気を付けてね。お風邪引いちゃうと手術出来なくなることもあるから」

簡単に注意事項を伝えられ、診察は終わりました。

そんな感じだったかな?
その他の細かいことは看護師さんから別途説明があるとのことで、術前検査の予約をして帰ることになりました。


この時点で、CIN3が出ていました。
高度異形成〜上皮内ガン(0期)を指します。異形成どまりなのかガン化しているのかは切除して病理検査に回さないとわかりません。

でもなんか、すっきりしてる。
わけもわからず検査検査で結果待ちのモヤモヤした状態より、ずっとすっきりしていました。

これまでの経過は夫にしか伝えていなかったのですが、ついに手術ということになったので母親にも伝えることにしたのです。

看護師さんから術前検査の説明を受けて、予約をしました。術前検査の日に、再度入院については詳しく説明があるそうです。

病院を出て、母に電話をしました。

「あのね、わたし子宮頚がんの検査で引っかかってしまって、あまりよろしくない状態なので手術をすることになったの」

母は「えっ?」と驚いて少し絶句していました。

「まだガンになってるわけじゃないみたいで、悪くなってるところを切り取る手術だよ。中にガンが潜んでいないかを調べてもらうの。1泊2日で丸日にすることになった」

淡々と説明するつもりでしたが、途中から涙が溢れました。
五体満足で生んでくれた身体を切ることになったのです。悲しくて申し訳なくて。

「大丈夫よ。パパには言わないでおくからね。夫くんが付き添い難しいならママ行くから言ってね。大丈夫大丈夫。早く見つかって良かったじゃない」

母はいつものトーンでそう言いました。
手術で終われば、本格的に不妊治療に進もうと考えてることも伝えると、

「そうしなさい。お金のことは心配しなくていいから。手術のお金は大丈夫?結婚する時に渡したお金、あなたのために使っていいのよ」

やだ泣ける。
てか、お金のことなど全然考えてなかったわ。お高いのかしら。

とりあえず、別に貯金もあるし何とかなるだろうと考え、母との話は終えました。

それからぼんやりしながら家に帰って。

親友たちのグループLINEで、現状を報告。
親友であり戦友であり家族みたいな仲間たち。何でも言えるし、どんな話でも絶対に味方でいてくれる人たち。

LINEは通知が鳴り止まない状態に笑
でもどれもがわたしの身体と心を心配してくれる言葉で、激励応援のメッセージでした。
そして検診をサボっていた子は絶対に受けると約束してくれました。
婦人科の看護師をしている子もいるので、実際に同じ患者さん、もっと進行してしまった患者さんもたくさん担当したと言っていました。
単なる慰めだけではなく、色んな事実を話してくれて、手術前にみんなで激励会をしてくれるってことになりました。

すごく救われました。
やはり偏見の目で見られることも多いこの病気。中には誰にも言えないで1人で泣いている人もいると思います。
勇気を出して伝えて、逆に悲しい思いをしている人もいると思います。

いつも思うことですが、わたしは人に恵まれている。
これまで大病をしたことも、そんなに嫌な思いをしたことも、挫折を味わうこともなく生きてきて、初めて大きな大きな壁にぶち当たったとも言えます。

それでも夫や家族や友達に支えられて、泣くだけではなく笑っていられる時間を持てる。
この段階で病気を発見出来た。

不運だけれども、悪いことばかりではないと思いました。

夫には病院を出てすぐにLINEで手術になったと伝えてありましたが、この日は早めに帰ってきてくれました。
わりとすっきりしていましたが、やっぱり悲しくて夫の胸で大泣きしました。

「大丈夫。(わたしの脇腹を摘みながら)こうやってチョンって切って終わりだよ。検診行って良かったね。もうちょっと頑張ろう」

そんな感じで頭をずっと撫でてくれたのです。
検診結果を聞いた日からずっと気もそぞろで、家事も満足に出来ない時もありましたが、文句ひとつ言わず側にいてくれる。
この人と一緒になって良かった、心からそう思いました。

手術の日は休みを取ってくれるそうです。
それまでにディズニーランドにも行く予定です。

楽しく過ごそう。友達にも「たくさん笑って」と言われました。
たくさん笑うこと、楽しむこと、免疫力を上げるにはとっても大切なこと。

ねぇ、笑って(モー娘。笑)



手術まで約2週間。

つづく。